日建設計、行動変容がテーマの新サービス「コモンズグループ」開始:産業動向
日建設計は、行動変容をテーマとしたコンサルティングサービスを提供する「コモンズグループ」を設立した。これまでの知見を生かし、社会やクライアントが目指す姿に合わせて、一人一人の「行動変容」を促す仕組みとしての建物や空間、制度やプロセスなど、多様な提案を行う新組織だ。
日建設計は2023年7月1日、行動変容をテーマとしたコンサルティングサービスを提供する「コモンズグループ」を設立した。
これまで同社は、空間を通じてユーザーに新たな行動を提案してきた。コモンズグループは、これらの知見を生かし、社会やクライアントが目指す姿に合わせて、一人一人の「行動変容」を促す仕組みとしての建物や空間、制度やプロセスなど、多様な提案を行う新組織となる。
一般的に建築・都市空間では、所有者と利用者、公共と民間などの間で空間に求める役割、用途、機能などが必ずしも一致せず、それがさまざまな課題の根源となっている。双方のギャップを埋め、建築・都市空間を共有資産化し、新たな価値提供により愛着を醸成、持続性を向上する。
これらを促す、システム、プロセス、そして空間を提供するための「行動変容コンサルティング」へのチャレンジを、コモンズというグループ名称に込めた。
社会課題が複雑化する中、目指すべき方向性に従った行動変容起点の「仕組み」を共有することが、個々の納得を得つつ、自然に共通の目的を達成する未来につながると考えている。
EY JAPANの試算では、社会課題解決の行動促進による社会的インパクトは約11兆円、行動変容を促すコンサルティング市場は約2,000億円、同社は2026年に15億円の売上を目標としている。
コモンズグループは、Nikken Activity Design Lab.(新領域開拓グループ)、パブリックアセットラボ(都市・社会基盤部門)、エモーションスケープラボ(新領域開拓グループ)を統合・再編し、「ワークスタイル」「パブリックアセット」「コマーシャルエクスペリエンス」「エモーションスケープ」の4ユニットに構成、中期的にはさらに広い領域への拡張を目指す。同社はこれまでにない専門性を持つ人材を求めており、社外との協働も進めていくという。
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