日建設計、日本の森林保全に向けた木材活用「どこでもつな木キット」販売開始:木材活用
日建設計は木質ユニット「つな木」シリーズの第2弾である「どこでもつな木キット」を販売開始した。日本の森林保全に欠かせない木材活用の促進を目的に開発、木材を適切に使い続けることが木材資源の循環を促し、森林の維持につながると考える。
日建設計は2022年7月19日、新製品の「どこでもつな木キット」を販売開始した。同社が企画・プロデュースする木質ユニット「つな木」シリーズの第2弾だ。
同社の木質・木造の開発研究を行うチームNikken Wood Labが、日本の森林保全に欠かせない木材活用の促進を目的に開発、三進金属工業が商品化し、製造・販売している。両社は、木材を適切に使い続けることが木材資源の循環を促し、森林の維持につながると考えている。
つな木は、小径の材木と専用クランプで簡単に組み立て・解体・移設ができる木質ユニットで、難しい加工や重たいものを扱う作業もない。同じ部材を変幻自在に組み合わせ、その時々に必要なさまざまな空間を自分たちの手で製作して、活用できる。
基本ユニットは、45ミリメートル角の一般流通無垢材とクランプ、移動用の車輪で構成し、「全国 どこでも 誰でも」30分程度で簡単に組み立てられる。2021年7月より販売している、第1弾の「もしもつな木キット」は、普段は家具やカフェブースに、もしもの時は医療用や避難所用のブースに組み換えできる。
今回の第2弾どこでもつな木キットでは、会議ブースやポップアップショップなど、1畳サイズの小さな空間を製作可能だ。もしもつな木キットとは異なり、どこでもつな木キットは1畳程度の小型ユニットを基本に、複数台を連結させた離したり、シートを取り外したり色を変えたりできる。
同キットは税込15万7300円からの販売で、基本のフレームに膜材を付け加えたり色を選んだりと、使い方や目的に合ったキットを選べる。専用クランプのみの販売もしている。価格は税込1650〜2100円で、地域販売店を募集中となっている。
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