L is Bとスパイダープラスが「ChatGPT」を組み込んだ現場情報の活用機能を共同開発:AI
L is Bとスパイダープラスは、ChatGPTを組み込んだ蓄積される現場情報を活用する新機能の開発に着手した。
現場向けビジネスチャット「direct/ダイレクト」を提供するL is B(エルイズビー)は、建設DXサービス「SPIDERPLUS」を提供するスパイダープラスと、ChatGPTを組み込んだサービスの共同開発に着手した。
ChatGPTでSPIDERPLUSに蓄積された現場情報をdirect上で活用
L is Bは、スパイダープラスと2019年から業務提携を結び、SPIDERPLUSの更新情報をdirectに通知するなど、部分的な連携機能をリリースしてきた。
建設業界では2024年4月に迫る残業規制対応をはじめとした建設現場の生産性向上が喫緊の課題で、現場管理におけるコミュニケーション効率の向上が重要な解決手段の一つとなっている。両社は対応するべく、関係強化とともに、コミュニケーション機能に特化した現場向けソリューションの共同開発が必要と判断した。
ビジネスチャットdirectとSPIDERPLUSと連携強化に加え、ChatGPTを組み合わせることで、SPIDERPLUSに蓄積された現場情報を効率的にコミュニケーションに活用すること、ChatGPTからの提案を加えながらdirect上で情報活用することを目指す。具体的には、SPIDERPLUSに蓄積された膨大なデータをChatGPTなどの生成AI活用で処理し、提示された結果をdirectのテキストコミュニケーションで共有する。
SPIDERPLUSには、日々膨大な量の写真や検査結果などのデータが蓄積されているが、データ分析には多くの時間と労力が必要で、十分に活用できていなかった。従来は手の回らなかったデータの分析や処理を生成AIが代わりに行うことで、現場従事者が労力を割かずに、現場作業の品質改善や業務の効率化を目的としたデータ利用が可能になる。
活用例としては、施工上での不具合の傾向把握や予防、工程の実行時間や作業工程の依存関係の把握などが想定される。
SPIDERPLUSのオプション機能「指摘管理機能」は、施工の不良箇所を図面データ上に画像やコメントとひもづけて是正指示を出し、対応の進捗までを可視化する。指摘管理機能を活用して入力されたデータを統計化し、ChatGPTを介することで、不具合の傾向把握や再発予防策を示すことができる。
また、SPIDERPLUSに蓄積されたデータから、工程の実行時間や作業工程の依存関係を分析し、次に取るべき工程の最適な計画をdirectに展開すれば、現場に関係者に状況が共有しながら可視化される。directのタスク機能を用いれば、プロジェクトのスムーズな進行につながることも期待される。
他にも、direct上のテキストをChatGPTが処理し、SPIDERPLUSの図面データにアイコン表示などでマッピングすることで、コミュニケーション結果を直感的に把握できるようになる。
なお、L is Bは、OpenAIとAPIで利用契約を締結しているため、ユーザー企業の利用者が入力するプロンプトのデータはOpenAIのAPIデータ使用ポリシーに基づき、AIの学習用データとして利用されることはないという(OpenAIは管理のためデータを30日間保有)。
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