万博工事で建機燃料をバイオディーゼルへ、建設施工分野の“GX”を提案する「西尾レントオール」:第5回 建設・測量生産性向上展(3/3 ページ)
総合レンタル企業の西尾レントオールは、「第5回 建設・測量生産性向上展」で、建設施工分野の“GX”に寄与する電動ミニバックホウと、生産性向上につながる自社開発サービスも含めたロボットや建設ICTを多数紹介した。
毎日の朝礼内容にスマホでアクセスする「スマート朝礼」
作業環境を改善する技術では、携帯端末を活用して朝礼場所の制約をなくし、QRコードから朝礼内容にアクセスするNAiT(ナイト)の「スマート朝礼」、無線メッシュLAN「PicoCELA」を活用した西尾レントオールオリジナルサービス「作業者体調管理IoTソリューション」「現場内機械予約管理IoTソリューション」を動画とともに解説した。
メーカーにはできない、"痒いところに手が届く"サービス
他にも生産性向上に寄与する西尾レントオールオリジナルサービスとしては、オンラインで配管工具をレンタルサービス「配管TOOL.COM」をPR。「管材は、サイズやメーカーによって使用工具が異なる。工具を間違えると施工できないので、レンタルする際に管径やメーカー確認などの何度もやりとりが発生し、時間がかかっていた。配管TOOL.COMを使えば、ユーザーが使用したい工具をオンライン上で自ら選択できるので、手間が解消される」(製品説明担当者)。
また、「HAIKAN-SmartWork」は、PE管融着機の施工時の情報や、配管埋設位置のGPS座標、接合時の作業内容や現場写真などをクラウド上で一元管理するPE管施工情報管理システム。2023年5月末時点で、複数の現場で試験施工を行い、システムのブラッシュアップに取り組んでいるという。
鋼管スパイラル杭「マルチスクリュー」は、支柱などに使用する鋼管の先端をドリル状に加工したもの。「通常、現場に仮囲いを設置する際は、鋼管を打ち込んでいたが、手間もかかるし、騒音などの課題もあった。マルチスクリューは電気を使ってドリルのように鋼管を回しながら埋め込むので、比較的容易に、騒音も少なく支柱を設置できる」(製品説明担当者)。
平氏は、西尾レントオールでオリジナルサービスを開発する理由を「メーカーは大量生産して大量販売が前提となっている。そのため、需要が少ないサービスの開発は難しい。当社は自社で技術開発し、サービス化してレンタル提供することでニッチな部分へのアプローチが可能だ」と強調。今後もユーザーの痒いところに手が届くサービスを発掘して、開発に取り組んでいくとの意気込みを語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
セーフィーの遠隔臨場カメラに、2024年問題を解決する多数の新機能 大林組と鹿島が現場採用した理由とは?
建設現場の遠隔管理ツールとして、多数の導入実績があるウェアブルクラウドカメラ「Safie Pocket」。最新の「Safie Pocket2 Plus」は、モバイル充電器から本体へ直接給電が可能になった他、クリアな通話や手ブレ補正、ズーム、高画質、遠隔臨場モードといった機能が加わり、遠隔でスムーズな現場管理や発注者の立ち合いが実現する。「コンストラクション」から「コンスト楽ション」へ、トプコンのハード/ソフト両面で建設ICT活用を支援するソリューション
トプコンは、第5回 建設・測量生産性向上展で7つのテーマを設け、建設業のICT活用を後押しするソリューションを紹介。最新テクノロジーを現場に導入することで、若手人材の雇用とスキル習得を促進し、建設業界の好循環の創出を目指す。痒いところにまで手が届く測量機器で、建設現場のデジタル化に貢献するマイゾックス
マイゾックスが「第5回 建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO 2023)」に展示した「GEO WALKER」は、手軽な操作で高精度測位が可能なRTK-GNSS受信機。他社との連携機能もあり、価格とサポート体制で類似製品との差別化を図る。他にも、スマートデバイスホルダーやフレックスポインターなど、現場の生産性向上を実現するさまざまな商品が展示されていた。福井コンピュータの“BIM/CIM原則適用”に対応した3DCADシステム
福井コンピュータは、「第5回 建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO 2023)」で、アップデート版がリリースされたデータ共有クラウドサービス「CIMPHONY Plus」や新製品の道路設計3DCADシステム「TREND ROAD Designer」などを紹介した。全電動建機でカーボンニュートラルに貢献する前田製作所と、ICTで舗装工事の合理化を提案する前田道路
「第5回 建設・測量生産性向上展」で前田製作所と前田道路が出展。前田製作所は「環境」を切り口に、同社における建機の全電動仕様化の取り組みを紹介し、前田道路は、舗装工の省人化・省力化を実現する2つのICTをパネルで展示した。品質・安全性・生産性の3つの観点から、自律走行式やEV化など次世代につなぐ建機開発に挑む「酒井重工業」
製品を展示してただ見てもらうというスタイルではなく、会話を通して自社の取り組みのコンセプトへの理解を深めてもらえるような構成となった「第5回 建設・測量生産性向上展」での酒井重工業の展示ブース。