大林組が大阪万博の建設現場にパナソニック コネクトの顔認証を導入 1日5000人の入退場管理を想定:顔認証
大林組は、2025年大阪・関西万博の建設現場に、手ぶらで入退場チェックができるパナソニック コネクトの顔認証システムを導入した。
パナソニック コネクトと大林組は2023年7月11日、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)開催に向けて建設工事が進む夢洲(ゆめしま)の建設現場で、パナソニック コネクトの顔認証を本格導入したと明らかにした。
2025年2月末までの工事期間、工事エリアに入退場する全ての建設作業員や工事関係者を顔認証し、ピーク時には1日5000人以上の利用を想定しているという。
顔認証システムで、工事全体の効率的な管理と確実な当人認証を両立
敷地面積155ヘクタールに及ぶ大阪・関西万博の工事では、さまざまな協力会社の建設作業員や工事関係者が複数工区にまたがって日々作業している。そのため、正しい現場への入退場管理や不審者の侵入防止が求められており、セキュリティの高度化と同時に効率的な入退場整備が課題となっていた。
大林組は統括施工管理者として、自社施工範囲だけでなく工事全体のセキュリティ管理を担っている。今回、パナソニック コネクトの顔認証システムを本格導入することで、工事全体の効率的な管理と確実な当人認証を両立させ、建設作業員にとってもヘルメットやマスクを装着しながらスムーズな現場への入退場が可能になる。
導入後、建設作業員に入退場での顔認証についてヒアリングした。その結果、「顔認証はスムーズにできたか」という認証の速さに関する質問では、9割が「できた」と回答。また、ヘルメットをしたままで認証することも高評価だった。
今後の要望では、昼休憩時の食事での顔認証決済や紙ベースのレンタル品受け渡し時の本人確認など、入退場以外での顔認証の用途拡充や認証品質向上を望む声が寄せられたという。
顔認証システムは、なりすましを防ぐディープラーニングを応用したSaaSベースのクラウド基盤「KPASクラウド」で、建設キャリアップシステムや他社の作業員管理システムとも連携し、現場のタブレットに顔を映すと認証してそれぞれに履歴が残る仕組み。今後は、あらゆる場所でカードやデバイスを持つことなく、手荷物を持ったままでも本人確認ができる統合IDプラットフォームの構築を目指す。
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