顔認証の入退出システムで個人ごとの温度や明るさも自動設定、アズビルが提案するプラスαの空調ソリューション:第7回 ジャパンビルド−建築の先端技術展−(1/2 ページ)
アズビルは、第7回 ジャパンビルドで、オフィス空間の空調制御だけでなく、オフィスワーカー個々のウェルネスや省エネといった付加価値も両立させる空調ソリューション群を出品した。
アズビルは、「第7回 ジャパンビルド−建築の先端技術展−」(会期:2022年12月5〜7日、東京ビッグサイト)で、オフィスの空調を最適化するソリューション群を披露した。
多様な環境変化に応じるプラスαの空調ソリューション
昨今のオフィスには、省エネや働き方改革、新型コロナウイルスなど、さまざまな環境変化に対応する柔軟性が求められている。今回、アズビルは、こうした急速な環境の変化に応じるオフィスワーカー向けと設備管理者向けの2つのソリューションを示した。
このうち、オフィスワーカー向けでは、入退出時の顔認証で個人を認識し、オフィス環境をコントロールするシステムを展示。顔認証による入退出の管理は、セキュリティカードが不要で両手がふさがっていても入退出が可能な利点があり、顔認証と同時に体温も計測する。アズビルでは、これまでの顔認証の入退出システムを一歩進め、個人認証と体温測定だけでなく、人によって異なる執務空間の好みも紐(ひも)づけし、自動的に室温や明るさを調整する機能を追加した。新機能により、オフィスワーカー個人の好みや属性にマッチしたオーダーメイドの執務空間が実現する。
設備管理者向けでは、天井部に設置した赤外線センサーでオフィス内にいる人数を検知し、人の数に適した換気を実現するシステムを出品。赤外線センサーは、物体表面の温度を検知し、動く発熱体を人として認識する。
コロナ禍でオフィス空間でも換気の重要性に注目が集まったが、冷暖房を行うオフィスで換気を行うと、せっかく温度を調整した空気が外に出てしまう問題があった。その点、赤外線センサーを用いたシステムは、在室者の人数に応じて適切な換気量を計算するため、室内の温度環境を保った状態で、消費エネルギーの最適化にも貢献する。
赤外線センサーでは、オフィス内の温度分布も見える化される。室内の温度分布を把握することで、オフィスで働く人は快適な場所に移動できるようになり、情報を蓄積していけば管理者がオフィス環境を改善する際の基礎データとしても役立つ。
他にも注目ソリューションとして、オフィス空間を小さなゾーンに分割し、ゾーンごとに快適性を保つ「ネクスフォートDD」も出展した。
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