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スマートビルで必要な複数のアプリを管理できるプラットフォームを開発、大林組スマートビル

大林組は、国内外の複数企業とのオープンイノベーションで、スマートビルプラットフォーム「WELCS place」を開発した。今後はグループ会社である大林新星和不動産が所有するオフィスビル「oak港南品川」に導入し、利用範囲を拡大しつつ、将来は、オフィスビルだけでなくスマートシティー、工場、学校、病院、商業施設、ホテルといった用途の建物についても幅広く提案する。

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 大林組は、国内外の複数企業とのオープンイノベーションで、スマートビルプラットフォーム「WELCS place(ウェルクス プレース)」を開発したことを2022年10月3日に発表した。

「Port Plus 大林組横浜研修所」に導入し空調を制御

 近年、国内では、IoT技術などを取り入れ、高度なデジタル化に対応した建物「スマートビル」へのニーズが高まっている。しかし、ビル全体を一元的に管理するシステムの構築は発展途上で、大半のスマートビルでは、複数のサービスを提供するために、多数のアプリケーションを導入し個々に運用している。

 そこで、大林組では、スマートビルの管理者と利用者が望むサービスを使え、柔軟性と拡張性を兼ね備えたプラットフォームの開発に向けて、2018年に開発したスマートビルマネジメントシステム「WellnessBOX」の改良を進めてきた。


「WELCS place」の概念図 出典:大林組プレスリリース

主なオープンイノベーション協力企業、今後も追加予定 出典:大林組プレスリリース

 さらに、IoTを通じて得たデータを集約するための統合ネットワークとサービスの連携基盤、容易に更新や連携が行えるアプリケーション、これらを取りまとめるシステムインテグレーションの開発など、各分野で実績を持つ国内外の複数企業とオープンイノベーションを実施することで、同一のユーザーインタフェース上でデータ連携された複数のアプリケーションを稼働させるスマートビルプラットフォームのWELCS placeを開発した。

 WELCS placeには、ロボットの活用、会議室と座席の予約、エネルギーの見える化など、既にさまざまなサービスが実装されている。加えて、IoTなどによりビル内から収集されたデータを多様な目的で使える新たなサービスを今後も追加していく予定だ。

 一例を挙げると、監視カメラで取得した映像を警備だけでなく、館内の混雑状況、会議スペースにおける利用状況の把握、顔認証、検温、無人受付で利用するサービスを備える。

 また、現在、大林組の「Port Plus 大林組横浜研修所」にWELCS placeを導入し、研修施設の在室者数を画像解析で判定して、空調などの快適性と省エネルギーが両立するように自動制御して施設の運用管理を実施中だ。

 なお、Port Plus内にある宿泊施設の利用者には、好みに合わせた空調や照明、ブラインドの最適な制御、睡眠センサーによる睡眠状態の見える化、心地の良い入眠と目覚めを誘導するサーカディアンリズム照明のコントロールで、WELCS placeを活用している。

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