ニュース
日本酒「七田」で知られる天山酒造の“酒蔵”をMatterportでデジタル化、5000m2の施設を1日で撮影完了:点群(2/2 ページ)
マーターポートは、日本酒「七田」の酒蔵製造ラインをMatterportキャプチャーサービスとPro3カメラで、デジタルツインで鮮明に3Dモデル化した。
デジタルツインは設備導入やメンテナンスの検討でも役立つ
天山酒蔵では、公式Webサイト上で、Matterportで生成したデータとして、立体的に俯瞰するドールハウスや平面図、ウォークスルーを公開している。外観から内部までリアルに歩いているようにシームレスに動き回れ、没入感あるバーチャルツアーを国内外から楽しめる。「酒林(杉玉)」や「甑(こしき)」など随所に解説や動画を挿入し、クラフトマンシップの発信や理解醸成につながる。国の有形登録文化財に登録された蔵をはじめ、伝統的な酒造りの施設や設備のデジタルツイン作成で、再現性が高いデジタルデータの記録として、日本酒文化の継承にも貢献する。
また、デジタルツインは設備導入やメンテナンスの際にも役立つ。社内外とデジタルツインを共有し、デジタルツイン上で寸法計測や指示を書き込むことで、コミュニケーションの迅速化や円滑化、出張費などのコスト削減が見込まれる。また、製造設備のメンテナンス情報、保証書、ドキュメント、メーカー情報を3D空間内に添付すれば、一元管理が実現する。さらには、点群データを書き出し、設備メーカーで搬入シミュレーションなども可能になる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 360度撮影で日本全域の建築空間を3Dデータ化、Matterportの市場戦略と最新Pro3など製品群
建築物のデジタルツインなど空間データ利活用分野のリーディングカンパニーである米Matterportは2022年4月、日本法人となるマーターポートを設立した。2017年の日本上陸以来、Matterportはあらゆる建物空間のデジタルツインを誰でも容易に作成できるソフトウェアを提供し、主に建築・建設分野で急成長してきた。日本法人設立を機に販売支援体制の確立を推進し、導入支援とサポート体制を拡充させ、幅広い分野へ展開していくことを目指している。 - スマホ360度撮影向けのモーター駆動式自動回転雲台、建設/不動産業界用途
野原ホールディングスは、スマートフォンによる360度撮影に向けたモーター駆動式の自動回転雲台「Matterport Axis」の販売を開始した。価格は1万5180円。同社は、建設業界や不動産業界での用途を見込んでいる。 - 変電所屋外設備の保守にARを活用する検証を実施、プレミアムアーツら
プレミアムアーツ、マーターポート、PTCジャパンの3社は、中部電力とともに、拡張現実や空間データプラットフォームを活用し、屋外での設備操作に対する安全と信頼性の確保に向けた検証を行った。 - 高性能センサー搭載の安価な3D点群モデリングシステム、30秒で最大277万点の点群の取得が可能
北陽電機製の屋外に対応した2次元側域センサー「URM-40LC-EW」が、Haloworldが開発を進める3D点群データモデリングシステム「Be THERE」に採用された。