アイカ工業セラールが地下鉄博多駅改修で採用、独自リフォーム工法で施工:導入事例
アイカ工業のメラミン不燃化粧板「セラール」と高意匠タイプの「セラール セレント」が、2022年10月から2023年2月にかけて改修された福岡市地下鉄博多駅筑紫口で採用、「セラール ON タイル工法」で1300平方メートル施工された。
アイカ工業のメラミン不燃化粧板「セラール」と、その高意匠タイプの「セラール セレント」が、2022年10月から2023年2月にかけて改修された福岡市地下鉄博多駅筑紫口で採用された。既存壁面を下地として活用し、直接重ね貼りするリフォーム工法「セラール ON タイル工法」で1300平方メートル施工し、同工法での施工例としては過去最大規模となった。
福岡市地下鉄は、駅の老朽化に伴い、利用者が安全に駅施設を利用できるよう、内外装改修を進めている。今回の改修工事では、地下1階コンコースにて天井、壁、誘導ブロックなどの内外装改修工事を行った。
一般的なタイル壁のリフォームでは、ドリルやハンマーで削りながらタイルを剥がしてモルタル下地を作り直すため、廃棄物や粉じん、騒音が発生する。一方、セラール ONタイル工法は既存壁面を下地として有効活用するため、廃棄物・粉じん・騒音を削減し、環境負荷を低減した工法だ。工期や総コストを抑制し、職人不足や施工単価上昇といった建築業界の課題解決に寄与するとしている。
福岡市交通局施設課によれば、セラールについては、コンコースでの改修であるためパネルの倒れ込み防止策を検討し、見切り材などのビス固定をする納まりによって条件を満たすことを確認して採用した。その上で、セラール ON タイル工法により、駅の営業を止めることなく、施工中の騒音、粉じんなどの被害を最小限にできると考えた。また、2019年に開業したホテルへの連絡通路部分側には、デザイン性が高いセラール セレントを使用し、洗練された雰囲気に仕上がったという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 高剛性・高耐力の地下壁を構築する「J-WALLII工法」
大林組ら3社は、仮設の土留め用鋼矢板を利用して、薄い部材厚で高剛性・高耐力の本設地下壁を構築する「J-WALLII工法」を開発した。 - 構造物のコンクリート片剥落を防ぐ2工法をNETISに登録、アイカ工業
アイカ工業は、展開する道路構造物向けコンクリート片剥落防止工法「ダイナミックレジン クリアタフレジンクイック工法」と「ダイナミックレジン クリアタフレジンクイック1500」がNETISに登録されたことを公表した。両工法は、透明度が高く施工後も目視でコンクリート下地の経過観察が可能な点と、最短1日で全工程が完了する優れた施工性に新規性があると認められ、登録に至った。 - 外壁タイルのはく落を予防・保全する新工法、工期2割/工事費3割の圧縮を実現
大林組は、外壁タイルのはく落を予防・保全する外壁改修技術「リニューフェイス」を開発し、既に効果が実証されたことを明らかにした。この工法であれば、工期を20%短縮でき、工事費も最大で30%削減が可能だという。 - 東急建設が「プラスリム工法」を改良、外断熱仕様と薄型大判タイル仕上げが可能に
東急建設は、タイル仕上げ外壁の改修工事向けに開発した乾式外壁被覆改修工法「プラスリム工法」を改良し、外断熱材の使用や薄型大判タイル仕上げに対応できるようにした。