中古住宅の建物検査用にAIを用いた外壁クラック画像診断技術を開発、東急リバブルら:AI
東急リバブルは、ジャパンホームシールドやRistとともに、AIにより中古住宅の外壁で生じたひび割れの画像を一定の基準に基づいて診断するシステムを共同開発した。なお、2021年秋にシステムが完成し、ジャパンホームシールドによる建物検査で試験導入した結果、性能面では問題なく使える測定精度であることを確かめている。現在、外部有識者の助言や試験ユーザーの要望に基づく、機能向上を目的としたアプリケーションの改良を実施している。改良後は東急リバブルが提供する建物検査とジャパンホームシールドが受託する建物検査に広く利用していく見込みだ。
東急リバブルは、ジャパンホームシールドやRistとともに、AIにより中古住宅の外壁で生じたひび割れの画像を一定の基準に基づいて診断するシステムを共同開発し、特許を取得したことを2022年11月9日に発表した。
2023年の春には新システムの外部提供を開始
建物の外壁には、多種多様な材質や色調があり、経年劣化などの状態変化も考慮するとクラックが発生する壁面には無数のパターンが存在する他、クラックは形状や幅が一定ではなく、不規則に変わる。
そこで、東急リバブルは、ジャパンホームシールドやRistとともに、今回の診断システムを開発した。新システムは、スマートフォンの専用アプリで外壁のクラックを撮影し、ディープラーニング技術を実装したAIアプリケーションがクラウド上で画像解析する。さらに、こういった画像から対象となるクラック部位のみを一定の精度で検知し、抽出して、ひび割れの最大幅を測る。
また、クラックに専用定規を当てた目視計測に比べ、新システムは、画像診断技術を用いて、既存住宅売買瑕疵保険における適合判断基準の1つである基礎部分のクラック(幅0.5ミリ以上)を、より精緻かつ平準的に短時間で検知することが可能となり、検査業務の支援と検査員の負担軽減が行える。
2023年の春には新システムの外部提供を開始する予定。提供先には、建物検査会社、ハウスメーカー、リフォーム会社などを想定しており、精緻化かつ平準化された外壁診断技術として、さまざまな建物検査への利用拡大を図る。
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