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地域の防災力を高める「災害配慮型」のZEH賃貸住宅を大東建託が開発:ZEH(3/3 ページ)
大東建託の賃貸住宅事業は、2021年度の新築賃貸住宅着工シェアで業界トップの12.5%。入居者は214万人で、政令指定都市の人口にも相当する。賃貸住宅を公共性の高い「社会インフラ」と捉え、環境・防災・ライフスタイルの3つのコンセプトを軸に、時代の社会ニーズに合わせた新商品開発に取り組んできた大東建託が新たに提案する、災害配慮型賃貸住宅「ぼ・く・ラボ賃貸 Yell(エール)」。開発のキーワードは、備蓄とコミュニティーだ。
地域の防災力をさらに強化する2つのオプション
さらにYellには、自主防災力(共助)の強化をサポートする2つのオプションが用意されている。
その1つが、同社のZEH賃貸の太陽光発電設備に蓄電池をプラスしたサービス「DK-ZEHα(ディーケーゼッチ アルファ)」※。平時は電力のピークシフトに活用し、災害時は非常用電源に役立てられる。同社のZEH賃貸同様に、設置する太陽光発電設備や蓄電池は、大東建託グループ会社が所有・維持し、屋根をオーナーから借りて固定価格買取制度(FIT)を利用しながらシステム使用量をオーナーに35年間で還元する仕組みをとる。
採用できる地域に条件あり
もう1つのオプションは、軍手やブルーシートなど防災備品を収納したボックスを出窓ベンチ下に設置するサービス。災害時に防災備品ボックスを地域住民とともに利用することで、地域の防災力強化にもつなげる。なお、設置スペースには着脱可能な木目調のルーバーを取り付け、見栄えにも配慮がなされている。
Yellの販売開始は2022年10月1日※で、販売価格は1棟8戸の建物で坪単価50万5000円。初年度は年間150棟の販売を目指す。
※建築できる地域に条件あり
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