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地域の防災力を高める「災害配慮型」のZEH賃貸住宅を大東建託が開発ZEH(2/3 ページ)

大東建託の賃貸住宅事業は、2021年度の新築賃貸住宅着工シェアで業界トップの12.5%。入居者は214万人で、政令指定都市の人口にも相当する。賃貸住宅を公共性の高い「社会インフラ」と捉え、環境・防災・ライフスタイルの3つのコンセプトを軸に、時代の社会ニーズに合わせた新商品開発に取り組んできた大東建託が新たに提案する、災害配慮型賃貸住宅「ぼ・く・ラボ賃貸 Yell(エール)」。開発のキーワードは、備蓄とコミュニティーだ。

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 例えば、キッチンに近接したパントリーでは、非常食などを十分に保管できる広さを確保。備付け棚を浅くすることで、ローリングストックを促す配慮もなされている。


「ぼ・く・ラボ賃貸 Yell」のパントリー 提供:大東建託

 リビング空間に設けたライブラリーコーナーは、本棚や飾り棚のほかにも、持ち出し防災セットの置き場にも利用可能。避難経路に設けることで、災害時に素早く、迷わず持ち出せるように意識した。


ライブラリーコーナー 提供:大東建託

 ウォークインクローゼットも、衣類だけでなく、寝袋などボリュームのある災害備品に対応可能な容量を用意した。

 洗面所にも収納力の高い固定棚を設置。タオルや洗面品だけではなく、洗剤やティッシュペーパーなどの消耗品の備蓄棚としても活用できる。

 2つ目の課題は「コミュニティー」。災害時の救助活動は一刻を争うことが多く、国や地方自治体による“公助”より、近隣住民との連携=“共助”がカギとなる。ただし一般的に集合住宅では、近隣住民との関係が疎遠になりがち。そのため、Yellでは、外部との接点を高め、コミュニケーションを活性化する工夫が施されている。

 1階のサンルームには、窓際にいざなう「出窓ベンチ」を設置。ベンチで過ごすことで外部に"開く"一方、サンルームの奥行きを1820ミリとり、LDKのプライバシー性も高めるつくりとなっている。


出窓ベンチ 提供:大東建託

 2階バルコニーのバルコニーも奥行きを1820ミリとし、一般的な賃貸住宅のバルコニーより広く、オープンスペースとして活用しやすい。深い軒で雨天時も利用しやすく、腰ほどの高さの壁に囲われてプライバシー性もほどよく兼ね備えている。

 ベンチやバルコニーなど、外部との接点となる場所での滞留時間を増やすことで、住戸住民と地域住民の接触機会を増やし、日頃から互いに認識し合うことで、緊急時に助け合える「共助の関係」を構築するねらいだ。

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