施設の利用状況だけでなく電気使用量なども見える化する新システムを開発:第4回 スマートビルディング EXPO
ダイダンと電通国際情報サービスは、シェアオフィスの電気や空調機器の効率的な稼働の推進やユーザーの使用実態を見える化するシステム「スマートスペースプラットフォーム」を開発し、認知拡大に努めている。
ダイダンは「第4回 スマートビルディング EXPO」(会期:2019年12月11〜13日、東京ビッグサイト 青海展示棟)の日本マイクロソフトブースに出展し、クラウド型ビル制御システム「REMOVIS(リモビス)」と電通国際情報サービスの会議室管理ソリューション「スマート会議」を連携した新システム「スマートスペースプラットフォーム」をPRした。
物理的なボタンを不要に
REMOVISは2019年7月にリリースされた製品で、クラウド型システムとセンサーなどのIoT機器を用いたサービス。建物内の照明や空調機、ポンプなどの設備機器をクラウド上の自動制御システムでコントロールするとともに、ダイダンの管理センターから遠隔で、設備の運用データの分析や制御内容の更新・修正を進められる。
スマート会議は、Microsoft社製ソフト「Office365」の“Exchange Online”上にある会議室のスケジュールと連動し、実空間の会議室を管理するソリューション。iPadとカード端末による会議室へのチェックインやチェックアウトを可能にし、そのデータがOffice365の会議・施設スケジュールと連動するため、早期にミーティングが終了した際は予定短縮を反映する。会議室の未使用時の自動予約キャンセルや終了5分前などを知らせる音声案内機能も備えている。
スマートスペースプラットフォームは、シェアオフィスにおける空調や照明などの設備制御と会議室予約を一体化し、利用者の属性に応じる柔軟なマネジメントシステム。各建物内に設置された設備の制御線(機器のオンオフのために必要なケーブル類)を無線化し、コントローラー機能をクラウド上に構築している。
REMOVISの使用により、オフィスのエリアごとの設備制御をタブレット端末上で操作可能で、物理的なスイッチが不要になるという。これによりオフィスのレイアウトや間仕切りの変更時にも、スイッチや配線の工事が必要なくなり、クラウド上で制御対象を容易に変えられ、オフィスの工事費用やレイアウト変更時の現地作業費の削減に役立つ。
また、建物内に設置したエッジデバイス上のAIで画像処理をさせ、会議室内にいる人数のカウントも容易。その画像はクラウドへ転送せず、エッジAIで把握した人数のみをシステムで使うことで、プライバシーに配慮した会議室の状況把握が行える。スマート会議の機能であるOffice365のExchange Online上にある会議室のスケジュールとの連携にも対応しており、会議室のキャンセル漏れも防げるという。
ダイダンの担当者は、「例えば、スマートスペースプラットフォームをシェアオフィスに実装することで、電気代や空調代などを含めて、ユーザーの利用実態を見える化するため、施設の効率的な運用を後押しする」と語った。スマートスペースプラットフォームの正式な発売時期や料金は未定だという。
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