神奈川県川崎市で延べ6.9万m2のマルチテナント型物流施設が竣工、ESR:リテール&ロジスティクス(2/2 ページ)
ESRは、神奈川県川崎市川崎区で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「ESR川崎浮島ディストリビューションセンター」が2022年8月31日に竣工したことを公表した。ESR川崎浮島ディストリビューションセンターは、東京都心と横浜市中心部への交通利便性に優れ、ESRが開発した物流施設として全国で27件目となる。
「CASBEE」の「Aランク」と「BELS」の「5スター」を取得
環境配慮に関して、全館にLED照明や環境配慮型照明システム、ヒートポンプ式空調、節水型衛生器具などを採用し、建築環境総合性能評価システム「CASBEE」の「Aランク」と建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」の最高位「5スター」を取得している。
加えて、施設の屋上に太陽光パネルを装着し、2MW規模の自家消費型太陽光発電所を稼働させる。発電した電力では、日本品質保証機構のグリーン電力発電設備認定も受けた後に、ESR独自のグリーン電力証書発行システムを通じ、環境付加価値を取引する見込みだ。
BCP対策については、非常用自家発電設備を設置し、停電時でも一定時間、防災センター、荷物用エレベーター、トイレなどの一部を使えるようにしているだけでなく、1階のトラックバースは手動で開放するオーバースライダーを採用し、3階のトラックバースは各区画の1箇所に搭載したシャッターが停電時でも作動するようにしており、停電時でも荷さばきなどのオペレーションを続けられるようにしている。
また、沿岸部に位置しているが、ハザードマップでは洪水浸水の想定はなく、1階に配置されたトラックバースの入口レベルは東京湾中等潮位(T.P)より4.95メートル高く設定されており、津波想定はT.P.より3.5メートル高く、高潮想定よりプラス3.3メートル高く、浸水被害リスクが低い。
川崎浮島DCの概要
川崎浮島DCは、免震構造のS造地上4階建てで、延べ床面積は6万9550平方メートル。所在地は神奈川県川崎市川崎区浮島町400-36で、敷地面積は3万2227平方メートル。基本計画はESRが、設計は上野山都市設計が、施工は東急建設がそれぞれ担当し、工期は2021年3月1日〜2022年8月31日。
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