ニュース
建設業界のM&A、2022年は過去最高の取引金額に:産業動向
ストライクは、建設業界のM&Aにおける2022年の取引金額が、半年程度で早くも過去10年の最高額を更新したと発表した。不成立となったインフロニアによる東洋建設へのTOBを除いても、依然過去10年で最高額となっている。
ストライクは2022年6月17日、建設業界のM&Aにおける2022年の取引金額が、半年程度で早くも過去10年の最高額を更新したと発表した。
同社が運営する「M&A Online」が、全ての上場企業による東証適時開示情報のうち、グループ内再編を除いた経営権の移転を伴うM&Aを対象に集計した。
2022年の建設業界のM&A取引金額は、1832億円に達している。不成立となったインフロニアの東洋建設へのTOBを含めない場合でも1253億円で、過去10年において依然最高額となる。
ミライト・ホールディングスによる西武建設の買収(620億円)や麻生による大豊建設の買収(403億円、2022年7月に完了予定)、清水建設による日本道路の買収(222億円)と、100億円超の買収案件が多いことが金額増の理由となっている。
なお、2022年の取引件数は発表時点で14件。通年でも2021年の50件には届かず、2019年(30件)、2020年(31件)と同程度の件数にとどまるものとみられる。14件の内訳は、同業種企業による案件が6件、異業種企業による案件が8件となった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 深度100mまで潜れ前後左右の水平移動を可能にした有線水中ドローン
中国の深センに本社を構える水中ドローンメーカーCHASINGは、構造物の点検に使える有線水中ドローン「CHASING M2」を開発した。CHASING M2は、8基のスラスターで前後左右への水平移動を可能にしており、最大で深度100メートルまで潜行でき、障害物を回避しつつ、搭載した1/2.3インチCMOSセンサーカメラで構造物の撮影などが行える。CHASING M2は、国内の販売代理店が2020年7月上旬から発売している。 - 戸田建設が東京都の電力計画に参画、太陽光発電の環境価値をデジタル通貨に
戸田建設は、東京都の「次世代電力システムによる電力データ活用モデル構築に向けたプロジェクト」に参画し、同社グループ社員が保有する太陽光発電で、自家消費分の電力に含まれる環境価値を抽出し、デジタル通貨に変換して、提供するスキームについて実証している。 - 東京23区のオフィスビル供給量、2020年がピーク
森トラストがまとめた東京23区内のオフィスビル供給量の動向を示すレポートが公表された。これによると、大規模オフィスビルは2020年の東京五輪を頂点として、再開発により増え続けるが、五輪後にはブレーキがかかり、一転して急落するとしている。 - 全長330m2・延べ床面積4万6000m2の大規模低層複合施設が渋谷に誕生
渋谷区と三井不動産は、宮下公園およびその周辺の整備を進めている。2020年4月には再開発が完了し、延べ床面積が4万6000平方メートル、全長330平方メートルの大規模低層複合施設が誕生する。