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調査リポート

東京23区のオフィスビル供給量、2020年がピーク(1/2 ページ)

森トラストがまとめた東京23区内のオフィスビル供給量の動向を示すレポートが公表された。これによると、大規模オフィスビルは2020年の東京五輪を頂点として、再開発により増え続けるが、五輪後にはブレーキがかかり、一転して急落するとしている。

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 森トラストは2018年4月26日、2022年までの東京23区におけるオフィスビル供給量の調査結果を公表した。

2020年まで供給量は拡大、五輪後は反動減。空室消化は順調に進む

 2017年の東京23区におけるの大規模オフィスビル(1万m2以上)の供給量は76万m2(平方メートル)と、過去20年の平均(105万m2/年)を下回った。供給が減ったことで、これまで懸念されていた新築ビルの空室消化は順調に進んだ1年だったと分析。既存ビルの空室率も下落傾向にあり、オフィス市場の足元は堅調との見方を示した。

 2018年は過去平均を上回る147万m2。2019年は若干落ち着いて100万m2となるが、2020年には過去20年で3番目に多い173万m2の供給が予定されている。東京五輪後の2021年以降は大量供給の反動を受けて一転し、2年間で過去平均を大きく下回る供給量となることを予測している。


東京23区の大規模オフィスビル供給量の推移 出典:森トラスト (クリックで拡大)

大規模ビルの規模別供給量と供給割合 出典:森トラスト (クリックで拡大)

 2018年-2022年の供給エリアは、都心集中の傾向が継続する見通しで、千代田区・中央区・港区の都心3区が中心となり、3区だけで7割を占める。このうち千代田区は約3割となり、トップシェア。都心3区以外では、渋谷区の存在感が高まっている。

 地区別では、「大手町・丸の内・有楽町」が最多である傾向に変化はなかったが、港区からは「虎ノ門・新橋」「芝浦・海岸」「芝公園・浜松町」の3エリアが上位10地区に入った。都心3区以外では、「渋谷」「大崎・五反田」「豊洲」「池袋」もランクインしており、供給の範囲は広がりをみせている。


都心3区と3区以外の供給量 ※増数処理のため各項の和と表示した計は一致しない 出典:森トラスト (クリックで拡大)

 用地別でみると、これまで都心3区では「建て替え」がメインだったが、「低・未利用地(再開発など)」の供給が、2013-2017年の63万m2から、2018-2022年は171万m2へと大幅に伸長。過去5年との比較で供給量は約4倍強にも拡大する。一方で都心3区以外は、「低・未利用地(再開発など)」での供給が約8割となる。

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