ドローン自動衝突回避システムの実証実験を実施、NEXCO東日本:ドローン
NEXCO東日本は、FaroStarとともに、福島県南相馬市に位置するサービスエリア「セデッテかしま」の東側にある森林で、南相馬市の協力を受け、ドローンの自動衝突回避システムの実証実験を実施した。実証実験は、将来の無人航空機やドローンの活用を視野に、こういった機体の安全な飛行の確保を目的としている。なお、2021年9月より募集を開始していたアクセラレータープログラム「ドラぷらイノベーションラボ」で採択された企業との実証実験となる。
NEXCO東日本は、FaroStarとともに、福島県南相馬市に位置するサービスエリア「セデッテかしま」の東側にある森林で、南相馬市の協力を受け、ドローンの自動衝突回避システムの実証実験を2022年5月18〜19日に行ったことを同年6月3日に発表した。
4回の衝突実験で衝突回避を確認
実証実験では、ACSL製の実機ドローン「ACSL-PF2」に、FaroStarが開発した衝突防止自動管制技術※1「AURORA(オーロラ)」を搭載した他、自動飛行中のACSL-PF2に、別のドローン「SOTEN」を近づけ、自動で衝突を回避できるかを検証した。その結果、4回の衝突実験(高度30〜50メートル、延長700メートルの飛行経路)で衝突回避を確かめた。
※1 衝突防止自動管制技術:航空機やドローンの飛行情報を取得し、そのデータを基に飛行体同士が衝突する可能性を検知すると、「空飛ぶクルマ」を模擬したドローンに回避可能なWP(ウェイポイント)を指定して自動回避させ、衝突を回避できたと判定すると次のWPに誘導する技術。
実証試験に使用したACSL製のACSL-PF2は、物流、インフラ点検、災害など、多様な分野で既に採用されており、全国的にも事例の少ない補助者無し目視外飛行(Level3)について、多くの実績を重ねている。さらに、ACSL-PF2にFaroStarのAURORAを搭載することで、ドローン飛行の安全性を高めることを実現する。
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