モバイル端末を用いた熱中症予防サービスの提供を開始、NSW:製品動向
日本システムウエアは、モバイル端末と環境センサーを用いて暑さ指数を可視化する熱中症予防サービス「Around Now! Mobile Edition」の提供をスタートした。今後は、Android端末への対応や地図情報との連携サービスなどを検討しており、現場作業者の安心安全な働き方に貢献できるように、サービス拡大を目指す。
日本システムウエア(NSW)は、モバイル端末と環境センサーを用いて暑さ指数(WBGT)を可視化する熱中症予防サービス「Around Now! Mobile Edition(ANME)」の提供を2022年5月24日に開始した。
「Around Now!」のモバイル版
同社が2021年2月に提供を開始した、環境センサーを用いて暑さ指数を見える化する熱中症予防サービス「Around Now!」は、工場内や学校内などに向けた熱中症・感染症予防サービスとして好評を博した一方で、顧客から「センサーを設置した場所だけでなく、移動の多い屋外作業者周辺の暑熱状況を把握したい」といった声が寄せられていた。
そこで、Around Now!のモバイル版としてANMEを開発した。ANMEは、暑さ指数を計測するセンサーとモバイル端末(iPhone)を連携して、計測データを可視化することで、熱中症予防対策をサポートするIoTサービス。
具体的には、専用のアプリをモバイル端末へダウンロードし、ペアリングしたセンサーを作業者が装着するだけで、管理者はモバイル端末を経由した計測データをリアルタイムで確認できるため、休憩指示や作業中止といった判断もスムーズに行える。
さらに、夏季には、イベント会場や運動場、建設・工事現場などの屋外環境における熱中症対策に使え、他の季節でも熱処理を伴う現場の熱中症対策として、一年を通した利用に応じる。
提供価格に関して、1年目は初期費用はセンサー機器が1個当たり2万8000円(最低発注単位5個以上)で、クラウド使用料は1表示エリア当たり9000円(年額)。なお、2年目以降はクラウド使用料1表示エリア当たり9000円(年額)のみとなる。
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