住友林業、賃貸集合住宅「Forest Maison」全棟でZEH-M化を推進:ZEH
住友林業は、賃貸集合住宅「Forest Maison(フォレスト メゾン)」全棟でZEH-M化を推進する。BELSの最高ランクに対応する仕様を標準とし、省エネ性を高めたZEH-Mを全棟で取得する。
住友林業は、賃貸集合住宅「Forest Maison(フォレスト メゾン)」全棟でZEH-M(ゼッチマンション)化を推進することを明らかにした。国が進めるBELS(建築物省エネルギー性能表示制度)の最高ランクである5つ星に対応する仕様を標準とし、省エネ性を高めたZEH-Mを全棟で取得する。
ZEH-Mとは住まいの断熱性・省エネ性能を上げ、太陽光発電などでエネルギーを作り、年間の1次消費エネルギー量(空調・給湯・照明・換気)の収支をプラスマイナスゼロにする集合住宅を指す。
「Forest Maison」では、国が定める集合住宅のZEH基準で4区分のうち、ZEH-M Orientedの基準以上を目指す。また、太陽光発電システムを搭載することでZEH-M、Nearly ZEH-M、ZEH-M Readyも推進する。
木造住宅は原料調達から建設までのCO2排出量が少ない上、長期にわたり炭素を固定し続ける。同社が「Forest Maison」のモデルプランで試算した結果、炭素固定量はCO2換算で1棟当たり約35t-CO2となり、約0.48ヘクタールの植林杉林が50年間に吸収するCO2量に相当する。使用した木材分を再植林することで森林を若返らせ、CO2吸収量を増やすという。
入居者のメリットとして、高い断熱性で住まいの快適性が向上するほか、省エネ設備により光熱費を削減できる。オーナーは30年間メンテナンス不要な屋根材、外壁材などを建物に用いることで長期修繕にかかる手間とコストを軽減できるとしている。
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