「らくらくアルミケーブル」が佐賀県内で建設中の「SAGAアリーナ」で採用、古河電工:導入事例
古河電気工業は、古河電工産業電線とともに開発・製造し、SFCCが販売する高機能型低圧アルミ導体CVケーブル「らくらくアルミケーブル」が、佐賀県内で建設中の「SAGAアリーナ」で採用された。なお、官公庁の大型施設工事としては初めての受注となる。
古河電気工業(古河電工)は、古河電工産業電線とともに開発・製造し、SFCCが販売する高機能型低圧アルミ導体CVケーブル「らくらくアルミケーブル」が、佐賀県内で建設中の「SAGAアリーナ」で採用されたことを2022年2月9日に発表した。
JISで規定される従来の銅導体ケーブルと同等の品質を有することを確認
ケーブルの導体にアルミニウムを採用したらくらくアルミケーブルは、通常の銅導体ケーブルと比較して30〜50%軽量で使い勝手が良く、延線作業の効率化を実現することから、これまで250件を超える建設現場で導入された。
加えて、導体にアルミニウム、絶縁被覆に柔軟性架橋ポリエチレンを採用した高機能型低圧CVケーブルで、端末処理を安心して行えるように、専用圧縮・圧着端子、端子台、端末処理の専用工具を用意し、「らくらくアルミケーブルシステム」としてケーブルからつなぎ込みまでを一貫したシステムとしてに提案している。
SAGAアリーナの建設でも、らくらくアルミケーブルが多くの建設現場で達成してきた省力化、省人化、効率化の効果が期待されている。
具体的には、佐賀県で計画を進めているSAGAサンライズパーク整備事業の中で、建設しているSAGAアリーナの低圧幹線としてらくらくアルミケーブルは採用された。SAGAアリーナは、SAGAサンライズパーク整備事業で建設される施設で、プロスポーツや文化イベントなどを開く多目的アリーナとして2023年春にオープンする予定だ。
建物は、S造4階建てで、延べ床面積は約2万9800平方メートル。今回の施設で電気工事を担う日本電設、佐電工、有明電設建設共同企業体は、新型コロナの影響により従来のような工程が組めない中で、作業者の負担軽減と働き方改革を進めるために、作業効率に優れるらくらくアルミケーブルを採用することを、佐賀県に提案し、認められた。
さらに、らくらくアルミケーブルの豊富な実績も踏まえ、JISで規定される従来の銅導体ケーブルと同等の品質を搭載していることが確認された。
SAGAアリーナの概要
SAGAアリーナは、高さ約30.2メートルのS造地上4階建てで、延べ床面積は約2万9800平方メートル。所在地は佐賀県佐賀市日の出2丁目1。
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