「ZEB Ready」を取得した「東京都市大学世田谷キャンパス新7号館」が竣工、東急建設:ZEB
東急建設は、東京都世田谷の東京都市大学世田谷キャンパスで、「東京都市大学キャンパス再整備事業」により施工を進めていた「新7号館」が竣工し、BELSの最高評価である「5スター」を獲得し、大規模大学では数少ない「ZEB Ready(一次エネルギー消費量50%以上削減)認証」も取得した。
東急建設は、東京都世田谷の東京都市大学世田谷キャンパスで、「東京都市大学キャンパス再整備事業※1」により施工を進めていた「新7号館」が竣工したことを2022年2月15日に発表した。
※1 東京都市大学キャンパス再整備事業:大学運営のさらなる効率化や教育・研究上のシナジー創出を目的として、同大のメインキャンパスである世田谷キャンパスの敷地面積における約3分の1をリニューアルする事業。新7号館の他、隣接する仮称B棟(竣工予定は、I期が2022年度で、II期は2024年度を予定)を東急建設が施工中。
BELSの最高評価である「5スター」を獲得
東京都市大学と東急建設は、東急グループに属する大学と建設会社として、2006年に産学連携に関する包括契約を締結(2017年改正)し、事業ニーズと研究シーズのマッチングによる共同研究などを行い、脱炭素社会の実現に向けて取り組んできた。
新7号館の開発では、建物の高断熱化と室内のCO2濃度に応じた外気量制御を達成しただけでなく、超高効率の変圧器・空調機を導入することで建物の一次エネルギー消費量を削減した。さらに、屋上には太陽光発電パネルを設置することで、創エネルギーの創出にも対応している。その結果、創エネルギーを含む建物全体での一次エネルギー消費量を55%減らした※2。
※2 一次エネルギー消費量を55%減らした:一次エネルギー消費量を54%削減するとともに、太陽光発電で1%のエネルギーを創出し、建物全体で55%削減。
加えて、経済産業省の「令和2年度ZEB(Net Zero Energy Building)実証事業」にも採択され、BELSの最高評価である「5スター」を獲得し、大規模大学では数少ない「ZEB Ready(一次エネルギー消費量50%以上削減)認証」も取得。建物は2022年1月に竣工し、同年4月にオープンしている。
今回の施設は、世田谷キャンパスを貫通する主要な導線が交わる場所に位置しており、学生活動の中心となるとともに、東京都世田谷区の東京都市大学等々力キャンパスから移転する2学部(都市生活、人間科学)の教育と研究も展開される見込みだ。
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