技能実習以外の「特定技能1号」などが増加傾向、建設業の“外国人労働者”を調査:建設業の人材動向レポート(42)(3/3 ページ)
本連載では、ヒューマンリソシアが運営する「建設HR」が独自に調査した建設業における人材や市場動向について、さまざまな観点で毎月レポートを発表している。今回は、建設業における海外人材(外国人労働者)の動向をリサーチしている。
「特定技能1号」の海外人材数も増加
人材不足が深刻な産業分野で、一定の専門性・技能を有し、即戦力となる海外人材を受け入れていくために、2019年4月1日から改正入管法が施行されて新たな在留資格である「特定技能1号」が設けられた。
建設業の「特定技能1号」は、2021年12月には4871人となり、3カ月間で30.1%増加している。建設業の受け入れ見込みの最大数は4万人とされており、建設業の海外人材数を底上げにつながることは間違いないと思われる。
※「特定技能1号」の外国人労働者数は、厚生労働省の「外国人雇用状況の届出状況」では専門的・技術的分野の在留資格に含まれる
※建設業における特定技能1号の対象となる職種は、型枠施工、左官、コンクリート圧送、トンネル推進工、建設機械施工、土工、屋根ふき、電気通信、鉄筋施工、鉄筋継手、内装仕上げ・表装
まとめ
建設業の海外人材数は2013年以降、8年連続で二桁の増加率で増加していたが、2021年は前年比99.2%とわずかに減少。ただし、技能実習が7万6567人(前年比92.1%)と減少しているものの、それ以外の在留資格は増加しており、基本的に増加傾向が続いていることがうかがえる。
特に専門的・技術的分野の在留資格は、過去6年間の年平均増加率が33.9%増となっており、全業種合計の同14.4%増を大幅に上回る勢いで増加していることが注目される。また、人材不足解消のために、新たに設けられた特定技能1号の在留資格で働く人数も増加しており、海外人材活用シーンは今後さらに高まると予想される。
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