技能実習以外の「特定技能1号」などが増加傾向、建設業の“外国人労働者”を調査:建設業の人材動向レポート(42)(2/3 ページ)
本連載では、ヒューマンリソシアが運営する「建設HR」が独自に調査した建設業における人材や市場動向について、さまざまな観点で毎月レポートを発表している。今回は、建設業における海外人材(外国人労働者)の動向をリサーチしている。
建設業で働く海外人材が占める割合は2.3%
2021年の業種別の海外人材数をみると、「建設業」は5番目の11万18人。業種別での最多は「製造業」で46万5729人、次いで「他に分類されないサービス業」の28万2127人、「卸売・小売業」の22万8998人、「飲食店、宿泊業」の20万3492人の順となった(図表4)。
また、業種別に海外人材が占める割合では、最も割合が高いのが「他に分類されないサービス業」で6.2%。その後に、「飲食店、宿泊業」の5.5%、「製造業」の4.5%、「情報通信業」の2.7%と続く(図表5)。「建設業」については、2.3%だった。
建設業で働く海外人材は微減となるも、専門的・技術的分野は増加
建設業で働く海外人材数の推移については、2013年以降は2020年まで8年連続で二桁の増加率で推移していたが、2021年は前年比99.2%とわずかに減少(図表6)。
在留資格別では、建設業で海外人材に占める割合が最も高い「技能実習」が7万488人(前年比92.1%)と減少しているが、それ以外の在留資格は増加している(図表7)。特に、「専門的・技術的分野の在留資格」が、コロナ禍にもかかわらず前年比128.1%の1万3924人になっていることは注目に値する。
建設業の専門的・技術的分野の在留資格で働く海外人材は、6年連続で二桁の増加が続き、2021年には2016年比で約4倍となっており、2016年から2021年の年平均増加率は33.9%となった(図表8)。全業種合計での同期間の年平均増加率は14.4%となっていることから、建設業で専門的・技術的分野で働く海外人材数は、全体の2倍以上の勢いで増加しているといえる。
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