沖縄県豊見城市で延べ3.9万m2のマルチテナント型物流施設が竣工、大和ハウス工業:リテール&ロジスティクス
大和ハウス工業は、沖縄県豊見城市で開発を進めていたマルチテナント型物流施設「DPL沖縄豊見城」が竣工したことを公表した。DPL沖縄豊見城は、物流企業など3社の入居が決定し、2022年3月14日時点で、賃貸面積の約87%が契約済みとなっており、残り1区画を募集中だ。
大和ハウス工業は、沖縄県豊見城市で2棟から成る物流施設の開発プロジェクトを進めており、2棟のうち北側に位置する物流施設「DPL沖縄豊見城」が2022年3月14日に竣工したことを2022年3月14日に発表した。
沖縄那覇空港から約5キロの場所に立地
沖縄県は東アジアの中心に位置し、那覇空港は、国内だけでなくアジア主要都市との国際貨物ハブとして重要な役割を担っている。
沖縄振興開発金融公庫が2021年3月に公表した「公庫レポート 沖縄県内の物流需給バランスの現状と将来推計について」によれば、沖縄県は貨物の取扱量が増加傾向にあり、那覇市近郊では倉庫数も増加しているが、高い需要により、倉庫の空室率は低水準で推移している。
そこで、大和ハウス工業は、複数の企業が入居するマルチテナント型物流施設として、最大13社が入居可能な「DPL沖縄豊見城」と「DPL沖縄豊見城II」の開発を決定した。
竣工したDPL沖縄豊見城の開発地は、沖縄那覇空港から約5キロの場所にあり、浦添ふ頭から11キロと、空運と海運を利用した国際物流拠点としても機能する他、居住者が増加傾向にある沖縄県豊見城市に立地するため、労働力を確保しやすい。
建物は、7000平方メートルの賃床面積から使え、8社の入居に応じる。また、働く従業員が仕事と子育てを両立しやすくするために、開発中のDPL沖縄豊見城II内に最大100人の子供を受け入れられる保育所を設け、ワーク・ライフ・バランスを支援する。
さらに、DPL沖縄豊見城IIは、冷凍・冷蔵・定温(15〜20度)・常温の4温度帯に対応する物流施設なため、低温加工食品のコールドチェーンで求められる品質と衛生の管理がしやすい。
DPL沖縄豊見城の概要
DPL沖縄豊見城は、S造2階建てで、延べ床面積は3万9970.60平方メートル。所在地は沖縄県豊見城市字与根西原50番110他で、敷地面積は2万9762.76平方メートル。駐車台数は、乗用車用は61台分、軽自動車用は80台分、トラック用は2台分。
設計・監理は浅井謙建築研究所・MPデベロップメント設計共同企業体が、施工会社は大林組がそれぞれ担当し、着工日は2021年2月15日で、竣工日は2022年3月14日。総事業費は約72億円。
DPL沖縄豊見城IIの概要
DPL沖縄豊見城IIは、SRC造・S造3階建てで、延べ床面積は8万2039.04平方メートル。所在地は沖縄県豊見城市字与根西原50番114で、敷地面積は5万3292.73平方メートル。駐車台数は、乗用車用は272台分、軽自動車用は4台分、トラック用は8台分。
設計・監理は浅井謙建築研究所・MPデベロップメント設計共同企業体が、施工は大林組がそれぞれ担い、着工日は2021年6月9日で、竣工日は2022年9月30日を見込んでいる。総事業費は約148億円。
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