施工現場再現した実習棟、現場管理技術者向け「体験型研修施設」開設:導入事例
高松建設が、施工現場を再現した実習棟を備えた「体験型研修施設」を大阪機材センター内に開設。新たに施工現場を再現した実習設備を使用しての現場実務研修を可能とし、現場係員の知識やスキルの習得レベルの均一化をはかり、即戦力となる建設技術者の育成の場として活用していく。
高松建設は、施工現場を再現した実習棟を備えた「体験型研修施設」を2021年11月1日に大阪機材センター内に開設した。
同施設の開設により、座学とOJTによる研修に加え、新たに施工現場を再現した実習設備を使用しての現場実務研修が可能となった。現場係員の知識やスキルの習得レベルの均一化をはかり、即戦力となる建設技術者の育成の場として活用していく。
実習棟はRC造、S造の原寸大モックアップと仮設足場を備え、設計部門と工事部門を中心に必要な要素を検討し、実際の建設現場を再現している。現場をリアルに再現するだけでなく、重要なポイントを効率良く学べるようなアイデアをちりばめることで、実践的な建設技術教育に理想的な施設を目指したという。
実習では、現場実務の経験ごとに、実務に直結する研修カリキュラムを実施する。入社1年時は「建設現場配属前研修」を行い、安全管理、建物重要事項など施工管理に必要な基礎知識を学習するカリキュラムにより、早期戦力化を目指す。
入社2年次以降の現場係員には、スキルアップと技術習得を目的とする「現場係員研修」を行い、実際の現場作業を模擬化したカリキュラムにより、安全かつ確実な施工管理スキルを習得する。
具体的には、RC造モックアップ棟では、躯体による配筋実技や構造スリット取付チェック、枠組足場では階段手すり用規格材や足場と躯体のすき間確認、単管足場では足場と躯体のすき間確認、足場板位置調整などが実習できる。
またS造モックアップ棟では、鉄骨で鉄骨主材メンバーチェック、ハイテンションボルトマーキングチェック、外装ではALC、アスロック、角波の確認、サッシではAW承認図の収まりチェック、鉄骨下地開口のチェックなどが実習できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 白鶴酒造の社宅が賃貸マンションに建て替え、専有部にはコロナ対策
東京都新宿区市谷仲之町にあった白鶴酒造の社宅兼倉庫は、高松建設の設計・施工による建て替えにより、賃貸マンション「市ヶ谷仲之町ヒルズ Wing・Crest」に生まれ変わった。 - TCGが丸紅アークログと「Arch-LOG」の使用に関する業務提携を締結
高松コンストラクショングループは、丸紅アークログが運営するBIMオブジェクトの総合検索プラットフォーム「Arch-LOG」の活用などを盛り込んだ業務提携を結んだ。今後、同グループの高松建設と青木あすなろ建設の建築設計部門で、Arch-LOGの利用を促進し、BIMオブジェクトの拡充を図るとともに、BIM活用を進めていく。 - 維持管理計画にも役立つビル壁面を走行する“打音検査ロボット”、5分で1m2を点検
高松建設と青木あすなろ建設は、「壁面走行ロボットによる外壁点検システム」を開発し、2019年8月から実物件で運用を開始する。ビル壁面の点検にロボットを採用することで、足場の仮設が不要となり、コスト削減や点検期間の短縮がもたらされる。 - 仕上げ検査を50%短縮、高松建設が音声認識システム導入
高松建設はマンションなどの仕上げ検査に、音声で検査記録を自動作成できるシステムを導入した。アドバンスト・メディアの建築検査システム「AmiVoice スーパーインスペクター」を導入したもので、検査工程にかかる時間の約50%削減したという。