仕上げ検査を50%短縮、高松建設が音声認識システム導入:情報化施工
高松建設はマンションなどの仕上げ検査に、音声で検査記録を自動作成できるシステムを導入した。アドバンスト・メディアの建築検査システム「AmiVoice スーパーインスペクター」を導入したもので、検査工程にかかる時間の約50%削減したという。
高松建設はマンション建設などの仕上げ検査に、音声認識システムを導入した。仕上げ検査の作業効率化と品質向上を目的としたもので、検査工程にかかる時間を約50%削減することに成功したという。
導入したシステムは、音声認識技術を活用した業務支援サービスを展開するアドバンスト・メディアの「AmiVoice スーパーインスペクター」。音声認識を活用したタブレット端末用の建築検査システムで、アプリに読み込んだ図面から点検・検査場所を選択し、部位や指摘事項を話すと、そのまま検査記録を作成することができる。
アドバンスト・メディアが建設業界向けに2015年12月から提供しているシステムで、テキストに加えてタブレット端末カメラで写真撮影も同時に記録することが可能だ。入力したデータは、クラウド上のサーバーで一元管理を行っており、社内や関係事業者への共有も行える。
各検査情報は、PCのWebブラウザ上から検索、並び替え、pdf化が行える他、住戸別や業者別に帳票をデータ出力する機能も備える。検査作業後に事務所で行う、施工業者別の帳票の作成や仕分け作業に要する時間をの削減に活用できる。
高松建設は以前からITを活用した業務効率化の施策の1つとして、タブレットを利用した業務改善を推進してきた。仕上げ検査は図面通りに確実に施工されているかを複数回にわたって検査し、修正指示を行う必要がある。一般に検査記録は手書きで作成されているが、こうした仕上げ検査の作業効率化と品質向上を目的にAmiVoice スーパーインスペクターの導入を決めた。
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