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パナソニックのベトナム工場に新社屋、配線器具やブレーカーを2023年春から生産開始:産業動向
パナソニックは、ベトナムで2021年10月から換気などIAQ(室内空気質)製品の出荷を開始した工場の敷地内に、新たな建屋を増設し、配線器具の生産体制を強化する。
パナソニック ライフソリューションズ ベトナムは2022年2月28日、ベトナムでの電設資材の需要増に対応するため、既存工場の敷地に新建屋を建設することを決定したことを明らかにした。
新建屋は、配線器具やブレーカを製造する2棟目の工場で、設備投資額は約13億円に上り、延べ床面積は1万355平方メートルを見込む。着工は2022年3月で、2023年4月からの工場稼働を予定している。
ベトナムは近年、経済が飛躍的に拡大し、GDPは2030年までに年率6%で成長すると見込まれている。今回、新たな建屋を建設することで、配線器具は2029年には現状の約1.8倍となる1.5億個/年の生産が可能となり、ベトナム国内の旺盛な需要に対応できるようになる。
また、既存棟を含めた工場内の製造ラインの最適化も計画しており、製造から出荷までのリードタイム短縮を実現し、市場への供給力も強化する。
ベトナムのビンズオン省の既存工場は、パナソニック エコシステムズとともに、ベトナム市場向けの天井扇を皮切りに、将来はアジア・中東での換気扇輸出も視野に入れて、室内空気質関連機器の生産体制を構築する目的で、約50億円を投じて2018年10月から建設を進め、2021年10月には生産を開始した。所在地は、ホーチミン市中心部より北方に位置し、敷地面積は4万9995平方メートル。
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