「テレキューブ」を休憩スペースに改造、夜空を見られる仕掛けとは?:産業動向(2/2 ページ)
三菱地所は、Endianやテレキューブサービスとともに、個室型ワークブース「テレキューブ」の新たな活用方法を提案する一環として、テレキューブをカスタマイズし休憩スペース「CHILL CUBE」を開発した。
自主学習の場やオンライン相談の場など
三菱地所の岡本拓仁氏は、「当社では、ライフスタイルとワークスタイルの変化に対応すべく、オフィスビルの価値向上やテレキューブの設置拡大、リゾート地での働き方を提案するワーケーション事業など、多様な取り組みを行っている。こういった活動の一環として、CHILL CUBEを設けた新丸の内ビルディングは、平日には館内で働くワーカーが大半を占め、休日には観光とショッピングで来館される人が多い。そのため、CHILL CUBEは多様な目的で利用されると想定している。今後は、テレキューブを自主学習の場やオンライン相談の場など、テレワーク以外の用途で使えるように方法を模索していき、建物や街の価値向上につなげていく」と語った。
テレキューブサービスの小山田氏は「テレキューブは、ユーザーが住居で参加が困難なWeb会議や簡単な執務を行うためのスペースとして、全国で200台を設置した。メインターゲットの顧客は、ワーカーだが、利用者全体の約10%は仕事ではなく休憩で使用している」と話す。
Endianの渡邉氏は、「国内では、長時間労働や休憩無しの勤務を美徳とする人もいるが、適度な休憩が仕事のパフォーマンスを上げるという研究データも発表されており、当社では、効果的な休憩による集中力のアップと生産性の向上をCHILL OUTで後押ししたいと考えている。こういった思いから“日本にもっとチル休みをプロジェクト”を立ち上げ、CHILL CUBEのイベントを開催するに至った。今後もこういった活動を継続していく見込みだ」と展望を述べた。
「CHILL CUBE」イベントの概要
開催期間は2021年11月22〜26日で、時間は11〜19時(体験時間は1人当たり20分間)。会場は新丸の内ビルディングで、所在地は東京都千代田区丸の内1丁目5-1。
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