不動産情報を地図上で一元管理するパスコの仲介業者向けサービス、ニーズとのマッチングで「両手仲介」へ:不動産テック
パスコは、不動産仲介向けに、不動産情報を地図上で可視化し、一元管理と情報共有が可能なサービス「LandManager Realestate(LMR)売買版」の提供を開始した。LMRでは、担当者のノウハウや知見に依存することなく、クラウド方式の不動産仲介業務に特化したシステム上で売物件情報と購買ニーズの情報をマッチングさせ、営業機会の損失を防ぎ、ビジネスチャンスの最大化が図れる。
パスコは、不動産仲介業務に必要な機能と各種データを搭載し、不動産仲介の売買ニーズ収集から成約までをトータルでサポートする地図情報を活用した不動産管理ソリューション「LandManager Realestate(LMR)売買版」のサービスを2021年11月から開始した。
情報の可視化で迅速な物件情報の共有を実現
近年の新型コロナウイルス感染症拡大は、社会生活に大きな影響を及ぼし、在宅勤務やテレワークなどの急速な普及に伴い、住環境への関心の高まりや見直し、さらに、オフィス環境にもさまざまな変化が生まれた。社会様式の変化は、不動産に求めるニーズの複雑化や多様化をもたらしている。
また、国土交通省が2019年にまとめた「不動産業ビジョン 2030」では、不動産事業者に求める役割が整理され、不動産の売買、賃貸借の媒介、代理などを行う不動産流通事業では、的確な情報提供や多様なニーズに対応するコンサルティング能力の強化が求められてる。
こうした不動産業界を取り巻く環境の変化に、柔軟かつ迅速に対応するためには、情報のデジタル化とデータ連携や有効活用を促す、DX化の取り組みが欠かせない。
不動産価値は、物件情報や立地情報、行政の規制情報などの位置情報やエリア情報と深い関係性を持っている。その上、営業履歴情報などを加えた膨大な情報を一元的に管理し、従業員の「誰もが」「どこからでも」、最新情報を共有して活用できる環境を整え、売買ニーズに合わせた物件情報の検索や提案で、営業効率と顧客満足度を向上させることが課題となっている。
パスコが開発したLandManager Realestate(LMR)売買版は、公的地図作成から、都市計画業務、防災計画策定、区画整理事業など、不動産業に関連する行政業務の知見を生かし、不動産売買の仲介企業・ゼネコン・不動産を取り扱う金融機関や関連会社向けに、地図データをプラットフォームにして、クラウド上に不動産仲介に必要な機能と各種公的データを搭載したサービス。
膨大な売買物件も地図情報を活用することで、全物件や売買ニーズを見える化。地図を見るだけで、どの部署がどの物件を保有しているのか、どのような検討状況なのかなどが分かるため、社内の迅速な情報共有が実現する。システム上に物件情報と予算やエリア、広さなどのニーズを登録すれば、事前に設定した条件に応じて両者をマッチング。自社が持つ不動産情報を全て活用し、売り買いのニーズを結び付けるため、提案機会の創出につながる。
物件の「情報ルート」もシステム上に蓄積できるため、時系列での管理が容易になる。過去の「営業履歴」も同じく、情報蓄積や閲覧ができるため、それぞれの売物件の特徴や相場を見極める際に役立つ。蓄積した情報はデータとして出力し、AI・BIへ活用することにも応じており、自社の資産としての活用も見込める。
売主や買主への提案の際に必要となる複数の帳票や資料を頻繁に作成しなければならない場合でも、スピーディーに作成。システムで情報を管理しているため、物件に関わる情報収集の手間が省け、これまでの帳票作成に要していた時間を一部自動化により短縮する。物件案内書などの地図を併記する資料は、ワンクリックだけで出力できる。
クラウドサーバ上には、不動産仲介業務に必要な機能と各種データを搭載し、社内のどこからでもインターネットを経由して利用でき、情報の一元管理やスムーズな情報共有以外にも、全国地価マップや登記情報などの外部リンク、契約管理や案件管理の他のシステムと連携させられる。
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