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【第3回】変わる不動産業界と不動産テックの未来急成長を遂げる不動産テック市場の行方(3)(1/2 ページ)

前回は、注目を集めている不動産テック市場の初期から現在までを振り返りました。今回は、新型コロナウイルス感染拡大前後で、不動産業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)は進んでいるのか、不動産業界や不動産テック市場がどのように変化しているのか、今後どうなるのかなどを踏まえ、withコロナ時代における不動産テック市場について見ていきます。

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■withコロナ時代の不動産テック市場

 新型コロナウイルス感染症の拡大前は、働き方改革の一環として不動産テックを導入する不動産会社がほとんどでしたが、感染拡大後は非対面・非接触型のコミュニケーションを実現するためのツールとして採用を検討するケースが多いようです。

 不動産テック市場の黎明期といわれている2018〜2019年は、多種多様な業務ソリューションが登場。不動産会社は、次々とリリースされるソリューションを比較・検討し、利便性・生産性の向上にどの程度寄与するかを重視していました。1つのITツールだけではなく複数のITツールを導入し、実際に活用する中で比較する不動産会社も少なくありませんでした。

 とくに、管理戸数が多い不動産管理会社では、オンライン入居申し込みシステムを複数導入することが多く、どのITツールが自社の入居申し込み業務に適しているか、不動産仲介会社や入居申し込み者が操作しやすいかを比較・検討していたようです。

 そんな中、新型コロナウイルス感染症が流行。カフェやファミリーレストランでは1席空けて案内する、小売店では入店人数を制限するなど、密にならないよう配慮されたり、接客時に飛沫防止策としてアクリル板やビニールカーテンが用いられたり、精算時には手渡しではなくトレーでおつりの受け渡しが行われたりする光景が日常になりました。

 不動産業界も例外ではなく、リモート接客やオンラインでの重要事項説明(重説)など、ITツールを駆使し物件の紹介から契約に至るまで密を避け、非対面・非接触での接客を取り入れる動きが見られました。


アットホームが提供するIT重説(スマート重説)

■次に求められるのは、セキュリティと連続性

 不動産テック市場では今、利便性向上及びコロナ対応に加えて、“セキュリティ”に注目が集まっています。入居希望者に入力してもらった住所や勤務先、年収などの個人情報の取り扱いで、安全性を確実に担保するため、高セキュリティのITツールを採用する不動産会社が増加しました。

 一方、さらなる利便性を求めるケースも多く、各ITツールの“連続性”も選定基準の1つになっています。これまで、物件確認や入居申し込み、重説などの各業務において、ITツールを導入することで単一の業務は便利になるものの、ITツール同士の連携が不十分で、シームレスに業務が進まないこともありました。

 例えば、1件の物件情報について、物件確認を自動化するサービス、内見予約などをオンライン化するサービス、オンライン入居申し込みシステムなど、各ITツールにそれぞれ情報を入力しなければならず、入力業務の負担がかかっていました。

 ITツールを本格稼働させる上でこうした手間はデメリットになるため、不動産テック企業はセキュリティの高さを維持したまま各サービスの連携に取り組み、不動産会社のさらなる業務効率化を実現しています。


アットホームのスマートシリーズ

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