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「建築の民主化」を掲げるVUILDのデジタル家づくり1棟目が完成、施主向けアプリも提供開始デジタルファブリケーション(1/2 ページ)

「建築の民主化」を標ぼうするスタートアップのVUILDは、新事業のデジタル家づくりプラットフォーム「Nesting」を用いた1棟目の新築住宅が完成したことを公表した。Nestingには、専用の家づくりアプリが用意され、これまで施主にとって不透明だった見積もりの確認が、自身が仕様を変更するたびにリアルタイムで分かるようになり、思い通りの家づくりが手軽に実現する。

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 建築テック系スタートアップのVUILDは2021年5月に、共創型戦略デザインファームのBIOTOPEと協業し、新規事業としてデジタル家づくりプラットフォーム「Nesting」の構想を発表。現在は、2022年春のサービスインに向けて実証実験を進めている。

 新事業に先立つこと2021年11月には、1棟目となる北海道弟子屈町の住宅が竣工し、並行して開発を進めていた家づくりアプリのβ版も公開した。

家づくりアプリは、仕様を選択するだけでリアルタイムに見積もり生成


「Nesting」による1棟目の家 提供:VUILD Photo by Hayato Kurobe

 プロトタイプとなる1棟目の住宅は、北海道弟子屈町に建築。弟子屈町は北海道の東部に位置し、面積の約3分の2を阿寒摩周国立公園が占め、摩周湖や屈斜路湖を擁する自然豊かな町。気候は冷涼で年間平均気温は5.4度、ときにはマイナス20度にも冷え込む寒冷地となっている。

 寒冷な気候に合わせ、竣工した住宅は断熱性能の基準「HEAT20」のG2グレードを備える。熱源に温泉熱を使うことで、少ないエネルギー消費で快適に過ごせ、ソーラパネルと蓄電池を設置すれば電力を全てオフグリッドで賄(まかな)える。

 住宅の設計は、VUILDの設計者監修のもと、施主自らが手掛けた。今後は、専用の家づくりアプリを利用することで、よりスムーズにデザイン、設計、見積もりを取得することができるようになる。


「Nesting」による1棟目の家 提供:VUILD Photo by Hayato Kurobe

 VUILDの新規事業と位置付けるデジタル家づくりプラットフォームのNestingには、間取りを描くだけで瞬時に3Dモデルの家が立ち上がる専用の「家づくりアプリ」を用意しており、β版を2021年11月2日にリリース。家づくりアプリでは、建具、設備、家具、仕上げを選んでいくと3次元のイメージと見積もりが生成され、仕様を変更すればその都度リアルタイムで金額が反映される。将来は、アプリ内だけでオーダーメイド住宅を発注できる体制を整えることを目標にしている。


家づくりアプリ(β版)の画面 提供:VUILD

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