YKK APが「生体認証に関する意識調査」を実施、「知っている」人は84.3%:産業動向
YKK APは、インターネット上で、全国の男女1099人を対象に「生体認証に関する意識調査」を行った。その結果、生体認証を「知っている」と答えた人は全体の84.3%で、認知度が高いことが判明した。
YKK APは、インターネット上で、全国の男女1099人を対象に「生体認証に関する意識調査」を2021年10月13〜20日に行い、リサーチの結果を2021年10月25日に発表した。
顔認証を一度でも使用した経験がある人は65%
調査結果によれば、「あなたは生体認証を知っているか」と対象者に聞いたところ、「知っている」と答えた人は全体の84.3%で半数を超え、「知らない」とした人は15.7%となった。「知っている」と回答した人のうち、「使ったことがある」もしくは「現在も使っている」と返答した人は53.4%で、生体認証の認知度は高く、生活の中で身近な技術になっていることが分かった。
「使ったことがある」もしくは「現在も使っている」と回答した人に、「あなたは、生体認証のうち“顔認証”を使ったことがあるか」と尋ねたところ、顔認証を一度でも使用した経験がある人は65.0%と過半数だった。さらに、「過去に使ったことがある人」は21.2%で、空港の審査場やホテル、エンターテインメント施設の入館・入場システムなどでの利用経験があることが想定される。
また、「現在使っている人」は43.8%で、スマートフォンやPCのロック解除、オフィス入館時などで日常的に利用されていると予想され、顔認証が生活の中で身近な技術になってきていることが判明した。
「自宅の玄関扉(ドアや引戸)の“カギの施錠や解錠”の機能として魅力的なものは何か」と対象者に質問したところ、「とても魅力的」あるいは「魅力的」と回答した人の割合は、指紋認証や顔認証など“モノ”を使わない生体認証の方が、カードやリモコンなどの“モノ”を使うカギの施解錠機能よりも高い結果になった。
加えて、「指紋認証」と答えた人は全体の57.9%で最多となり、顔認証が52.1%と2番目に多く、玄関扉のカギとして人の顔を照合して識別する技術に魅力を感じる人が過半数いることが判明した。
玄関扉のカギの開け閉め(施解錠)における困りごともリサーチしたところ、「大きな荷物を持ちながらのカギによる施解錠」や「郵便物や手荷物で手が埋まっている時のカギによる施解錠」に手間取ったということに多くの共感が集まった。
顔認証は「とても魅力的」あるいは「魅力的」と回答した人に、「どのような点で魅力を感じたか」と尋ねたところ、「セキュリティ面で安心できそうだから」と答えた人は63.8%で最も多かった。
次に、「カギを探す手間がなくなるのが楽だから」は61.5%で、「カギの施解錠に細かい操作が必要ないのが楽だから」は42.1%となった。
<調査の概要>
調査時期:2021年10月13〜20日
調査対象:全国の20歳〜60代の男女
調査手法:インターネットによるアンケート調査
アンケート回収数:1099人
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