千葉県流山市で延べ32万m2の物流施設が竣工、保育施設・コンビニ・カフェも完備:リテール&ロジスティクス(2/2 ページ)
大和ハウス工業は、千葉県流山市で計画を進める「DPL流山プロジェクト」で、物流施設「DPL流山I」「DPL流山III」に続き、3棟目となる「DPL流山IV」が竣工したことを公表した。
最大60人の子供を受け入れられる保育施設とコンビニを完備
働き方改革の一環として、今回のプロジェクトでは、子育て中の就業希望者が複数のテナント企業で働ける制度「マルチ派遣」を導入している。マルチ派遣は、テナント企業と就業希望者のニーズを踏まえて、テナント企業が繁忙期や繁忙時間に人材を確保するとともに、就業希望者が働きたい時期や時間に合わせて勤務できるように、ママスクエアが条件に合わせて派遣先と調整を行う。
また、大和ハウスグループの大和リビングがママスクエアと連携し、就業者が通勤しやすいように、大和リビングがDPL流山I〜IVの近郊にある賃貸住宅の情報を提供して紹介し、入居時の諸経費を優遇する。ママスクエアは就業者の住居手続きをサポートする予定だ。
DPL流山IVは、地上5階建てで、各区画に事務所を設置し、テナント企業の多様なニーズに応じる。倉庫は、1フロアの延べ床面積が約7万7000平方メートル以上で、同社のマルチテナント型物流施設として初めて各階を周回する両面トラックバースも採用した。施設の壁面は、モザイク調とし、外壁にルーバーを設置することで、大型物流施設の圧迫感を緩和している。
建物内には、テナント企業の従業員が仕事と子育てを両立させられるように、最大60人の子供を受け入れられる保育施設を完備した他、コンビニエンスストアとカフェテリアも設置しているため買い物と食事もしやすい。
BCP対策に関しては、オリジナル免震システム「DKB弾性すべり免震支承」や非常用自家発電機、蓄電池を設置し、地震の影響を減らすとともに、停電時にも一部のスペースに電力の供給が行えるようにした。
環境配慮については、全館にLED照明を採用し、国際的な建築物の環境評価制度「LEED GOLD」の予備認証を取得しており、本認証も獲得する見込みで、「ZEB READY」の取得も予定している。
DPL流山IVの概要
DPL流山IVは、PCaPC造(一部S造)地上5階建て(1階〜4階は倉庫、5階は保育施設など)で、延べ床面積は32万2299.93平方メートル。所在地は千葉県流山市平方字上谷383-2他で、敷地面積は13万5592.56平方メートル。賃貸面積は26万824.91平方メートルで、1区画の面積が約6000平方メートル以上で、1フロアの延べ床面積は約7万7000平方メートル以上。
設計はフクダ・アンド・パートナーズが、施工は西松建設が、デザイン監修は大和ハウス工業 企画開発設計部がそれぞれ担当し、着工日は2019年9月2日で、建物完成日2021年10月31日で、稼働開始日は2021年11月1日。
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