日鉄興和不動産らが虎ノ門で延べ18.7万m2の大型複合施設の開発に着手:プロジェクト(1/2 ページ)
日鉄興和不動産らはこのほど、東京都港区虎ノ門で、延べ床面積が約18万700平方メートルに及ぶ大型複合施設の開発に着手した。
日鉄興和不動産や第一生命保険、関電不動産開発、東京ガス不動産、九州旅客鉄道、大成建設は、保留床取得者として参画する複合施設の開発プロジェクト「虎ノ門二丁目地区第一種市街地再開発事業 業務棟」が始動したことを2020年10月19日に発表した。
地下2階/地上38階建てで、高さは約180メートル
虎ノ門二丁目地区第一種市街地再開発事業 業務棟は、S造(一部SRC造・RC造)地下2階/地上38階建てで、高さは約180メートルに及び、延べ床面積は約18万700平方メートル。所在地は東京都港区虎ノ門二丁目105番で、敷地面積は約2万2500平方メートル。主要用途は、事務所や店舗、業務・生活支援施設、駐車場。
基本設計は日本設計・三菱地所設計共同企業体が担当し、実施設計は大成建設一級建築士事務所が担い、施工は大成建設が務めている。工事監理は日本設計・三菱地所設計共企業体。着工は2020年9月で、竣工は2023年11月を予定している。
今回のプロジェクトでは、老朽化していた虎の門病院や国立印刷局、共同通信会館における機能更新の他、高機能オフィスの整備や歩行者ネットワークの拡充、都市防災機能と都市環境の向上を目指す。
建物の1階から3階には、ビジネスマンのビジネスと日常生活をサポートする施設「(仮称)虎ノ門国際ビジネスサービスセンター」を設置する。虎ノ門国際ビジネスサービスセンターでは、シェアオフィスとカンファレンスサービスを設け、健康促進と生活サポートコンシェルジュのようなサービスを提供する。人との出会いを支援する情報の発信とイベントの開催も予定している。
1階には飲食店を中心としたゾーンも配置して、2階には東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ」駅に接続するデッキを設置し、周辺街区への歩行者ネットワークを拡充するなど、高い交通利便性を確保する見込みだ。
22階(スカイロビー階)にはテナント専用のラウンジを設ける。ラウンジは、仕事や昼食、休憩、イベントで使える。
22〜37階には、合計16フロアのオフィスを設置する。オフィスの総貸室面積は約5万3300平方メートルで、基準階の貸室面積は約3500平方メートル。基準階における貸室の天井高は2900ミリで、22階と30階は3000ミリ。各オフィスのフロアは、奥行きが18メートルで、柱が無いため、レイアウトがしやすい。コミュニケーションを誘発するパントリーと内階段の配置が可能なスペックも備えており、多様な企業のニーズに応じられる。
施設のDXに関する取り組みとしては、災害情報を館内放送設備から個人が所有するスマートフォンのアプリに配信する仕組みや館内アプリの開発と各種ビルサービスの連携、ビルマネジメント業務へのロボット導入などを予定しており、各ソリューションは実証実験を通じて活用方法を検討する。建物へのサイバーセキュリティ対策と新型コロナウイルスなどの感染症に有効な最新技術の導入も視野に入れている。
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