アズビル、クラウド型バルブ解析診断サービスをティーエムエアーに提供:検査・維持管理
アズビルがティーエムエアー鹿島事業所の主要プラントである空気分離設備および関連設備に、クラウド型バルブ解析診断サービス「Dx Valve Cloud Service」を提供開始した。
アズビルは、ティーエムエアー鹿島事業所の主要プラントである空気分離設備および関連設備に、クラウド型バルブ解析診断サービス「Dx Valve Cloud Service」を2021年8月2日から提供開始した。
同サービスは、コントロールバルブの解析診断結果をWebコンテンツで提供するクラウドサービスだ。プラントや工場で稼働するバルブの健全性を診断し、その結果を可視化することによって生産設備の安定化や保安力強化に貢献する。「Dx」は診断を意味する医療分野で「Diagnosis(診断)」の略称。「バルブの健康状態を把握することによりバルブを安全使用できる」という意味が込められている。
ティーエムエアー鹿島事業所では、メンテナンスの効率化、最適化を図ることを目的として、2019年5月にアズビルが提供する調節弁メンテナンスサポートシステム「PLUG-IN Valstaff」を導入。定期的に設備の運転を停止して、機器の検診を行う予防保全から稼働中に状態を監視および診断を行い必要な対策を実施する予知保全の取り組みを開始した。
事前に行った空気分離設備の付帯設備で使用されているバルブの健全性の診断およい検証では、バルブ診断によって設備故障につながるような不具合を早期発見し、トラブルを未然に防げたという。
バルブの状態監視結果に基づき交換部品の選定を行うなど、効率的なメンテナンスが実現できることから、2021年7月より監視対象を空気分離装置全体へ拡張することも決定、今後、液化装置などにも範囲を拡大する。それに伴い「Dx Valve Cloud Service」の導入を決定し、さらなる保安力強化に向けて運用開始が決定した。
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