パナソニックがニューノーマルに適したシステム家具を開発、テレワークにも対応:製品動向(1/2 ページ)
パナソニック ハウジングシステム 事業部は、ニューノーマルの暮らしに豊富なプランと部材で対応するシステム家具「CUBIOS」の新バージョンを開発した。同社では、2021年9月17日にCUBIOSの受注を開始し、同年10月1日に発売する予定だ。
パナソニックは、一般消費者1万1491人を対象に、インターネット上で、新型コロナウイルス感染症の影響で変化したライフスタイルについて、アンケート調査を2021年4月に実施した。
リフォーム、模様替えの理由は「気分転換」と回答した人が31.3%
調査結果によれば、「あなたの在宅時間が増えたか」と対象者に聞いたところ、「増えた」と答えた人は全体の47.7%で、約半数が家で過ごす時間が増加したことが判明した。「家での暮らしで今後心掛けたいこと」についての質問では、「なるべくものを持たない」と回答した人が全体の61.1%で最も多かった。
対象者のうち夫婦ともに在宅勤務者の412人に、「テレワークで困ったこと」について尋ねたところ、「家族や周囲の生活音」と返答した人が32%で最多だった。対象者のうち5423人に、「リフォーム、模様替え」について質問したところ、「気分を変えたかった」と返答した人全は体の31.3%で最も多かった。
上記のリサーチ結果から、パナソニック ハウジング事業部は、仕事に集中できる環境や家事と片付けの効率をアップする収納、屋内でも楽しめる空間のニーズが高まっていることを把握し、在宅ワークなどニューノーマルの暮らしに豊富なプランと部材で対応するシステム家具「CUBIOS(キュビオス)」の新バージョンを開発した。
棚の高さは327ミリでA4ファイルボックスも収納可能
CUBIOSは、パナソニック ハウジング事業部が2003年に発売した棚で、箱型のユニットや扉、デスクなどを自由に組み合わせられることが一般消費者に評価され、リビングやダイニング、個室など、さまざまな空間に採用されている。
新バージョンのCUBIOSは、棚ユニットの幅を430ミリ、550ミリ、860ミリから選べ、各棚ユニットの高さは、A4ファイルボックスが入る327ミリで、従来品では入らなかった市販の収納ボックスなども納まるようにした。棚板は、厚さ25ミリで、耐荷重20キロを実現し、32ミリピッチで高さを変えられ、可動棚用部材の「棚受け」で取り外しと位置変更が簡単に行える。
棚の方立(ほうだて)※1は、厚さを25ミリにすると、棚板と同じになり、コンパクトな外観となる。棚の背板は有りと無しを選べ、無しを選択すると、木目柄のオープン部に壁紙の色柄が映え、洗練された空間に仕上げられる。方立や棚板には、配線用の穴を設けられるため、テレビ、PC、掃除機の配線を隠せる。
※1 方立::垂直方向に設置され、棚板を支える部材のこと。新バージョンのCUBIOSは棚板を支える部材(方立)と棚板の組み合わせによる構造
2021年7月26日に、大阪府内で開催された記者発表会で、パナソニック ハウジングシステム事業部 建築システムBU 営業戦略企画部 鈴木憲子氏は、「新バージョンのCUBIOSは、木扉や薄型テレビの収納で役立つガラス扉の取り付けに応じている他、鍵付きの開き扉、2段引き出し、深型引き出しも設置可能だ。耐震性に関しては、壁面に金具で固定されるため倒壊しにくく、薄型テレビ用のガラス扉は飛散防止フィルムが貼られているので、万が一被災時にガラスが破損してもガラスが飛び散らない。オプションで、揺れを感知すると各部材を固定する“耐震ロック”も付けられる、収納物の落下を防げる」と語った。
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