パナソニックがニューノーマルに適したシステム家具を開発、テレワークにも対応:製品動向(2/2 ページ)
パナソニック ハウジングシステム 事業部は、ニューノーマルの暮らしに豊富なプランと部材で対応するシステム家具「CUBIOS」の新バージョンを開発した。同社では、2021年9月17日にCUBIOSの受注を開始し、同年10月1日に発売する予定だ。
部材点数を従来品と比べて30%削減
新型CUBIOSの構造は、両面のパネルと天板の上に設けるカウンターが不要な方立構造で、部材点数を従来品と比べて30%削減している。組み立ては、地板に棚の両側面となる板を差し込み、天板と側面の板をネジで締固めるという作業を繰り返すだけで完了し、背板がある場合は、天板の固定後、背板を取り付ける。「方位構造を採用したことで、部材点数が減り、約1週間のスピード出荷を実現している」(鈴木氏)。
新型CUBIOSの色は、扉が、ソフトウォールナット柄、ウォールナット柄、チェリー柄、ソフトチェリー柄、オーク柄、ソフトオーク柄、メープル柄、ホワイトオーク柄、ホワイトアッシュ柄、しっくいホワイト柄の10種類で、ユニットが、グレー、木目柄、ホワイトなどの5種を用意する。
パナソニック ハウジング事業部では、新型CUBIOSの基本プランとして、「ランドリープラン」「ワークスペースプラン」「テレビボードプラン」の3種を用意している。ランドリープランは、洗濯機用のユニットに衣類ユニットと掃除用具ユニットをプラスしたもので、洗濯、アイロンがけ、洗濯まわりの家事を完結できるようになっている。衣類ユニットを活用して、乾いたシャツ類をたたまずにハンガーにかけて収納可能で、家事の負担を軽減する。
ワークスペースプランは、資料や仕事用具を棚や引き出しに収められるもので、デスク下にキーボードを入れられるスペースがあり、オープンデスクユニットも設けており、夫婦でのテレワークにも対応する。取り付けられた衣類ユニットを利用することで、使用頻度の高いアウターなどをしまえる。配置された掃除用具には、長尺のスティック掃除機、ロボット掃除機、ブラシ、除菌スプレーなどの掃除道具をまとめて収められる。
テレビボードプランは、テレビ用ユニットに、オープンデスクユニット、掃除用具ユニットを組み合わせたもので、テレビの視聴やデスクワークを行え、間仕切りユニットのミドルタイプを併用することで、ゾーニングを実施できる。
鈴木氏は、「ユーザーが、新型CUBIOSの構成や仕様を決めて発注する際には、Web上のプランニングソフト“i-HOW'S PLAN(アイハウズプラン)”を用いる。i-HOW'S PLANは、ユーザーが、PCやタブレットで、新型キュビオスの色や使用部材といったレイアウトプランを作れ、レイアウトプラン図面と概算見積書の出力にも応じる」と説明した。
新型CUBIOSのマーケティングでは、パナソニック ハウジング事業部が無印良品と連携する。具体的には、パナソニックが保有する全国のショールームに展示された新型キュビオスに、無印良品製のA4ボックスなど収納用品を飾り、来場者に使い方を提案する他、無印良品の相談サービス「MUJI support」で、専門のアドバイザーにより、利用者がi-HOW'S PLANで作成したレイアウトプラン図面に基づく最適な収納アイテムの紹介を行う。なお、無印良品では新型CUBIOSの販売は実施しない。
価格は、家事ラク・ランドリープランが約55万円で、ワークスペースプランは約93万円、テレビボードプランは約66万円、間仕切りユニットは約26万円(いずれも税込みで工事費別)。
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