小型照明装置を用いた直感的な規制工事予告技術を開発、阪神高速技術ら:製品動向
阪神高速技術は、テクノ阪神や大日本印刷と共同で、小型照明装置を使用して、高速道路の工事や規制についてドライバーに直感的に分かりやすく知らせる技術を開発した。今後、3社は共同で、関係機関の協力を得て、新技術の高速道路本線上での試験運用といった必要な確認を実施し、規制工事での導入に向けた取り組みを進める。
阪神高速技術は、テクノ阪神や大日本印刷(DNP)と共同で、DNPが開発した小型照明装置を使用して、高速道路の工事や規制についてドライバーに直感的に分かりやすく知らせる技術を開発したことを2021年6月30日に発表した。
常設電源からの給電が不要
現在、高速道路上で規制を伴う工事を実施する際は、予告看板の設置などを行い、前方で工事が実施されていることをドライバーに周知し、車線変更を誘導する。しかし、予告看板を用いた手法では、夜間に視認性の問題で、ドライバーに早く注意喚起を図れないという問題があった。
そこで、阪神高速技術は、テクノ阪神やDNPとともに、小型照明装置を利用した規制工事予告技術を開発した。
新技術は、DNPの小型照明装置を利用して3社が開発した路面への照明投射技術で、従来の予告看板と併用すると、車線変更を促す矢印を路面に照射することが可能となる。そして、ドライバーに向け、直感的に早めの車線変更を案内できるようになり、夜間に走行するドライバーと規制工事従事者の安全性向上を実現する。
今回の技術は、活用する小型照明装置が省電力なバッテリーで駆動するため、常設電源からの給電が不要で、設置位置の制約を受けない。また、照明装置は小型かつ軽量であり、高輝度であるため、空間的な制約がある高速道路上でも効果的な表示となる。
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