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パナソニック LS社がフック引っ掛け構造で落下しにくいトンネルLED照明を発売パナソニックが考える「2020以降の街づくり」(1/2 ページ)

パナソニック ライフソリューションズ社は、トンネル用アルミ製LED照明器具「KAEシリーズ」のHKタイプとKRタイプの販売を2020年10月1日に開始した。今回、両タイプをリリースしたことで、KAEシリーズは、2020年4月にリニューアル発売した高速道路向けのSTタイプと合わせて、合計3タイプをラインアップすることになった。

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 パナソニック ライフソリューションズ社は2020年9月28日、オンラインで、トンネル照明の新製品発表会を開催した。

 会場では、パナソニック ライフソリューションズ社 ライティング事業部 プロフェッショナルライティング BU エンジニアリングビジネス推進センター 交通インフラ推進グループ グローバルマーケティング企画課 野口朋也氏が、同社が2020年10月1日に発売したアルミ製LEDトンネル照明器具「KAEシリーズ」のHKタイプとKRタイプを紹介した。

HKタイプの施工時間はプレス加工器具と比べて約68%削減

 国土交通省 道路局の「道路メンテナンス年報」によれば、国内のトンネル建設は1990年代がピークだった。1990年代に建設されたトンネルの照明器具は、大部分の寿命が20年とされているため、現在は交換時期を迎えている。

 また、当時トンネル照明に取り付けられた低圧ナトリウムランプは2019年3月末に販売終了したことで、従来品より高性能なLEDに変更する改修需要も拡大している。

 野口氏は新製品について、「照明の取り替えと、LED化へのニーズをすくいとるため、1990年代建設のトンネルをメインターゲットに、HKタイプとKRタイプを展開していく」と狙いを話す。


アルミ製LEDトンネル照明器具「KAEシリーズ」のHKタイプ

 HKタイプは、タチバナと共同開発した製品で、国土交通省が運営する新技術情報提供システム「NETIS」に登録しているフック式の引っ掛け構造を採用している。

 フック式の引っ掛け構造は、あらかじめトンネルの壁面に取り付けたフック型の金具に照明本体横の突起部を引っ掛けた後、緩み効果の少ない特殊ナットとボルトでフック型の金具に締め付けて固定する。ボルトやナットが緩んで落ちても、器具本体は金具に引っ掛かっているため落下しない。加えて、手動で角度調節が可能なため、事前の現場での角度調査が不要となる。


フック式の引っ掛け構造(左)とボルトやナット用いた固定(右)のイメージ

フック式の引っ掛け構造を採用したHKタイプとプレス加工器具やSTタイプの施工時間の違い

 フック式の引っ掛け構造は、パナソニック ライフソリューションズ社の調べによれば、現行品のプレス加工器具と比べて施工時間を約68%削減し、パナソニック ライフソリューションズ社が既に販売しているKAEシリーズのSTタイプとの比較でも施工時間を約45%短縮できることが判明している。

 HKタイプの落下防止金具には、タチバナ製フラットバーを使用しており、従来のワイヤタイプとは異なり取り付け金具に異常が発生しても落下せず、走行車両との接触を防げる。


落下防止ワイヤと落下防止金具の違い

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