三菱地所が福岡市で延べ1.2万m2のオフィスビルを開発、博多駅直結の歩行者デッキを完備:プロジェクト
三菱地所と深見興産は、福岡市博多区で、計画を進めてきたオフィスビルの開発プロジェクト「(仮称)博多駅前4丁目計画」が竣工したことを明かした。同計画は、三菱地所にとって福岡市内での初めてのオフィスビル開発となる。
三菱地所と深見興産は、福岡市博多区で、計画を進めてきたオフィスビルの開発プロジェクト「(仮称)博多駅前4丁目計画」が2021年2月3日に竣工し、ビル名称を「博多深見パークビルディング」に決定したことを同日に発表した。
オフィスフロアは柱を窓側に寄せることで執務スペースの無柱化を実現
博多深見パークビルディングは、S造(一部SRC造)地下1階/地上13階建てで、延べ床面積は1万2594平方メートル。所在地は福岡市博多区博多駅前4丁目14番1号で、敷地面積は1504.95平方メートル。主要用途は事務所、店舗、駐車場。アクセスは、JR/市営地下鉄空港線「博多」駅から徒歩4分。設計・監理は三菱地所設計、施工は大林組がそれぞれ担当し、2019年4月15日に着工した。
同施設は、1〜2階が商業ゾーンで、3〜13階はオフィスフロアとなっている。商業ゾーンは、2021年4月から飲食店舗が順次オープンしており、福岡圏で人気のベーカリー「amam dacotan」といった店が出店している。
2階には、博多駅に接続している歩行者デッキと憩いの場として使える広場を設けている。歩行者デッキは、隣接する「バスステーション博多」と福岡市が整備中の歩行者連絡橋とつながっているため、JR博多駅からバスステーション博多まで、雨にぬれず快適に歩ける歩行者ネットワークを形成している。
広場の天井部には、MEC Industry が開発した木製建材「MI デッキ」を一部に採用した。MI デッキは、現(あらわ)しを使用することで、木の質感と温かみが感じられるデザインとなっている。さらに、下地材不要で内装を仕上げられるため、通常の天井仕上げ工事を行った場合に比べて天井高が高くなり、開放的な空間演出を実現する。
オフィスフロアの基準階は、有効面積が約717平方メートルで、天井高は2.8メートル、奥行きは約11〜14メートルと広々とした作りとなっている。加えて、柱を窓側に寄せることで執務スペースの無柱化を果たし、レイアウト効率に優れた開放的な設計とした。また、最大6分割可能な基準階は、約99平方メートル前後からの分割に応じ、ベンチャー企業も含めたさまざまなテナントのニーズに対応できる。屋上には、就業者向けのリフレッシュスペースとして、緑あふれるテラスを整備した。
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