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ビル用マルチエアコン38機種のRevitモデルを提供、三菱重工サーマルシステムズ:BIM
三菱重工サーマルシステムズは、ビル用マルチエアコンの38機種を対象に、Revit対応のBIMモデルを無償提供する。
三菱重工グループの三菱重工サーマルシステムズは2021年3月18日、BIMに対応した3次元CADデータに関して、米Autodeskの「Revit」で製作したビル用マルチエアコンの3Dモデルを公開した。2020年9月に公開したダイテック製の統合設備CADソフトウェア「CADWe'll Tfas」のデータ提供に続くもので、今回の追加により、BIMを活用した三菱重工サーマルシステムズ製品の“見える化”や作業ごとに分断されていた設備情報を統合することができるようになる。
Revitは、壁や窓などといった内外装調度品を3D設計し、建物の外部設計、内部設計、設備設計、家具レイアウト設計などを作業別に作成・保存することが可能で、全体の情報を一元的に共有できる。3Dモデルから、3Dビューはもちろん、平面図・断面図などの図面、建具表・面積表などの集計表を出力し、意匠から構造、設備、施工、管理に至るまでの幅広い利用に応じるため、海外だけでなく、国内の建築設計事務所や総合建設業者(ゼネコン)、建材メーカーに多く導入されている。
今回公開するデータは、ビル用マルチエアコン38機種を対象とし、2021年3月19日から同社の専用Webサイト「BIMデータダウンロード」で公開する。今後は、店舗やオフィス向けエアコンの他、産業用ヒートポンプ製品に関するデータのBIM対応も計画しているという。
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