空き家バンクの参画自治体が500団体超え、アットホーム:産業動向
アットホームは、運営するWebサイト「全国版 空き家・空き地バンクサイト」の参画自治体数が500団体を超えたことを発表した。2021年3月頃には、地域共創プロジェクトの紹介ページ開設を見込んでおり、同年4月頃にはWebサイト全体のリニューアルを予定している。
アットホームは、2017年10月に開設したWebサイト「全国版 空き家・空き地バンクサイト(以下、空き家バンク)」の参画自治体数が500団体を超えたことを2021年1月26日に発表した。
また、地域活性化を目指す自治体の取り組みを支援することを目的とし2020年に立ち上げた地域共創プロジェクトの体制がこのたび整ったため、今後、地域共創プロジェクトの試みを空き地バンクの特設ページで公開することも明かした。
公開された物件の成約数は累計で4000件超え
2020年は、コロナ禍で東京都をはじめとした都市部への人口の一極集中が見直され、「リモートワーク」「ワーケーション」など働き方の変容と住まいの多様化が進み、地方で生活基盤を構築する「地方移住」がこれまで以上に期待されている。
こういった状況を踏まえて、アットホームは、空き家バンクに、空き家の物件情報だけでなく、2020年7月に日本の伝統文化を継承している若手職人を紹介するオリジナル動画コンテンツ「明日への扉」を備え、同年8月には各自治体が希望者向けに実施している移住体験を閲覧できる「おためし移住特設サイト」を搭載。同年10月には地域の情報や魅力を発信する動画を集めた「動画で地域の魅力を発見」を開設した。
上記のように、コンテンツが充実するに伴い、空き家バンクで地域の情報を発信する自治体も増え、2020年10月末には参画自治体数が500団体に到達し、同年12月末には521団体に達した。現在、参画する自治体数は全国で1700以上ある自治体の約3割。
これまでに空き家バンクで公開された物件の成約数(自治体で成約処理された数)は累計で4000件を超えている。
空き家バンクは、アットホームが、国土交通省が推進している空き家・空き地などの流通活性化に向けた取り組みに賛同し、全国の空き家・空き地や公的不動産(Public Real Estate、PRE)、地域の情報と消費者ニーズを結び付けることを目的に構築・運営しているWebサイト。
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