施工図の設備異常を診断しRevitファイルの読み込みと書き出しが可能な建築設備専用CAD:設備業ITフェア ONLINE 2021(2/2 ページ)
富士通四国インフォテックは、施工図における設備の異状を診断する機能とRevitファイルの読み込みと書き出しが行える機能を備えた建築設備専用CADソフト「CADEWA Smart V2.0」を開発した。
目標は施工検討図の自動作成
部材変換機能は、CADEWA Smart V2.0の部材変換コマンドをクリックすることで、事前に設定した条件に基づき、部材平面図のJWWファイルを3Dモデル化し、モデルデータの作成や干渉のチェックなどに貢献する。3Dモデルの条件設定では、部材の高さや幅、色などの仕様を指定可能。
Revitとの互換機能であるRevitダイレクトトランスレーターについて、三瀬氏は、「Revitダイレクトトランスレーターは、中間フォーマットを使用せずに、CADEWA Smart V2.0上で、Revitファイルの読み込みが行える他、作成したデータをRevitファイルで書き出すことにも応じている。CADEWA Smart V2.0で作ったデータをRevitファイル化した際に漏れが無いかを調べ、結果をCSVファイルでアウトプットするツールも備えている」と語った。
さらに、「今後、Revitダイレクトトランスレーターでは、CADEWA Smartで作成した部材のデータをRevitで編集可能な状態でアウトプットすることを目指す。その次となるフェーズでは、Revitファイルの部材データをCADEWA Smartで編集が進められるデータとして読み込めるようにする」とコメントした。
今後の展開に関して、三瀬氏は、「CADEWA Smartによる施工検討図の自動作成を実現することを目標に、システムと設備診断機能の改良を進めていく」と語った。
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