大成建設、作業環境の改善目指す「ウエルネス作業所」本格運用:業界動向
大成建設は、作業所で働く人たちに魅力的な職場環境を提供し、生産性向上を図る「ウエルネス作業所」の運用を開始し、魅力的な職場環境を簡易に設定できる「ウエルネスレシピ」を確立した。
大成建設は、作業所で働く人たちに魅力的な職場環境を提供し、生産性向上を図る「ウエルネス作業所」の本格運用を開始し、魅力的な職場環境を簡易に設定できる「ウエルネスレシピ」を確立した。
「ウエルネス作業所」とは、建設現場での生産性向上を主体とした仮設型ワークプレースだ。作業の負担軽減や作業環境の改善に加えて、社員または作業員間のコミュニケーション促進と心身の健康増進にも配慮した空間づくりにより、現場における生産性向上を図ることを目的としている。
今回は、東京都の港区と杉並区、千葉市の3カ所の作業所においてウエルネス作業所の運用を開始。高効率な空調システム、LED照明、自然採光などの省エネ技術の導入によるZEB(ゼブ:ゼロ・エネルギー・ビル)化の推進など、建築物省エネルギー性能の向上による地球環境への配慮にも積極的だ。
また、整備にあたり、職場環境に関する選択肢「ウエルネスレシピ」を約100種類用意した。各作業所のニーズに合った必要項目を選択することで、より働きがいのある魅力的な職場環境を提供できるという。
さらに、ABW(Activity Based Working)やWELL(WELL Building Standard)といった近年のオフィスに導入されている、働き方に合わせたワークプレースデザインを取り入れ、コミュニケーション促進やリラックス効果などを図るとしている。作業所における工事の進ちょくに応じて変化する環境特性を踏まえ、求められる空間を随時変更することが可能だ。
先行導入したウエルネス作業所において実施状況をアンケートしたところ、コミュニケーションの円滑化、緑化や屋外テラスを設置することによるストレス軽減の効果など、ウエルネスの効用を確認したという。
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