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街の今がスマホで分かる、綱島SSTの「3Dまちづくりプラットフォーム」が機能拡張:スマートシティー(2/2 ページ)
次世代都市型スマートシティー「綱島SST」で、大林組が提供している街のデジタルツインを実現する“3Dまちづくりプラットフォーム”が機能拡張した。スマホで誰でも、道路の混雑状況や熱中症の危険度など、街の今がその場で分かるようになり、生活の利便性向上につながるとしている。
街の「いま」「ここ」の情報をリアルタイムに提供
これまでは、タブレットなどでの操作が主だったが、2020年4月にスマートフォン対応サイトを公開。使用環境の選択肢が増えたことで、公開後には新規アクセスユーザーは約40%増加したという。
綱島SSTでは、街に設置した複数の環境センサーやカメラのデータから、共用通路の通行量、熱中症危険度などをはじめ、通行している人の性別や年代、周辺道路の混雑状況などの「いま」「ここ」の情報をリアルタイムに提供している。今回、プッシュ通知機能を追加することで、ユーザーは、道路の混雑状況や熱中症の危険度などの情報をよりタイムリーに取得できるようになった。
また、新規サービス創出も視野に入れ、SCIMで収集したデータを外部へ提供する機能(WebAPI)を加え、新サービスの提供やビジネスを生み出すことが可能となった。さらに、まち固有の情報はセキュリティで守りながら、国や自治体が推進する都市OSなどとも連動するシームレスなデータ活用サービスの展開も想定されている。
今後、SCIMは街のデジタルツインとしての機能を強化し、シミュレーションや解析技術と連携することで、街の計画から運用にわたるサービスを拡充していくとしている。
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