大和ライフネクスト、マンション管理員の研修にオンライン講義:業界動向
大和ライフネクストは、マンション管理員の入社時研修にオンライン講義を採用し、全国共通のプログラムにリニューアルした。これにより、研修時間を短縮し、教育効果の向上も図る。
大和ハウスグループの大和ライフネクストは、集合型が中心となっている研修方法を見直し、マンション管理員の入社時研修をオンライン講義による全国共通のプログラムにリニューアルした。これにより、研修時間を約2分の1に短縮し、新人管理員が即戦力として活躍できる体制を確立したという。
マンション管理業界では管理員の高齢化、人材不足による採用難が大きな課題である。受託するマンションの専従管理員に欠員が生じた場合、管理員の不在期間を長期化させないよう、採用した人財の即戦力化が求められている。
また、集合型研修の実施が困難な新型コロナウイルス感染拡大や災害発生時などでも、実施できる研修体制の整備が急務とされる。管理員スキルを修得した人財をスムーズに送り出すことで、現場サービスを継続して提供可能だ。
新研修プログラムでは、座学はオンライン講義を活用し、場所・時間・情勢に左右されず実施でき、常に最新の状態にアップデートされた教材を使用できる点でも、時間やコストの効率化を実現している。
オンライン講義による知識習得では、時間をかけて広範囲の知識を習得するのではなく、着任予定のマンションの仕様に合わせてポイントを絞り、基本的な技能や知識を習得できるオーダーメイド研修を可能とした。また、現地研修を充実させ、より実践的なプログラムに再構築し、教育効果の向上を図った。研修は双方向のコミュニケーションで実施し、短時間でも受講生の不安を取り除き、着任へのモチベーションアップを図っている。
今後は、現地に着任した管理員がウェアラブルカメラを装着し、講師が遠隔で指導や現場支援を行える仕組みを整備するなど、ITを活用したさらなる研修品質の向上と生産性向上を目指していく。
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