スマホでゴミ量が分かるスマートIoTゴミ箱、カイスイマレン:ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO2020
カイスイマレンは、スマートフォンやPC、タブレットで専用クラウドにアクセスして、ゴミの堆積状態を調べられるスマートIoTゴミ箱「SCA120」を開発した。
プラスチック製品メーカーのカイスイマレンは、清掃と衛生に関する資機材展「ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO 2020」(会期:2020年11月11〜13日、東京ビッグサイト)で、商業施設やオフィスなど向けのスマートIoTゴミ箱「SCA120」を展示した。
ゴミを回収した時間のデータベース化が可能
SCA120は、内部に取り付けられたセンサーがゴミの量を検知するIoT機能を搭載したダストボックス。ゴミの量に関するデータはクラウド「Kaisuimaren Information Management System(KIMS)」に送られ、清掃員や施設管理者は、スマートフォンやPC、タブレットでKIMSにアクセスして、離れた場所にいてもリアルタイムにゴミ箱の状態が分かる。
カイスイマレンの担当者は、「SCA120がゴミで満たされた際、清掃員のスマートフォンにダウンロードしたトークアプリ“LINE WORKS”で通知するようにKIMSを設定できる。また、ゴミの量を検知する機能を生かして、ゴミ箱の利用が多いエリアの見える化やゴミを回収した時間のデータベース化が行えるため、クリーニングスタッフの巡回ルートを最適化するのに役立つ」と説明した。
本体に搭載されたLED識別照明は、ゴミの堆積容量に応じて、照明の色が変わるため、清掃員は、KIMSで取得した情報だけでなく、LED識別照明の状態を参考することもできる。
SCA120の筐体には、錆(さ)びずに美しさを保てるステンレス素材を採用し、ステンレスの清潔性と光沢感が、オフィスや大型商業施設などでモダンな空間を演出する。
SCA120の重さは約26キロで、サイズは420(幅)×420(奥行き)×1180(高さ)ミリ。容量は70リットルで、中容器はナイロン引っ掛け方式のカゴ。発売は2021年初旬の予定で、価格は今のところ未定となっており、KIMSのシステム利用料は月額制となる見込み。
今後の展開について、前述の担当者は「精密機械のため、現状では屋内にしか置けない。しかし、将来は防雪や防水の対策を施し、遊園地などの屋外施設にも設置できるようなIoTゴミ箱にすることを検討している」と語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- BIMとセンサーで進化するビル管理、3D化で既設ビルにも可能性
NTTファシリティーズは「第1回 スマートビルディングEXPO」に出展し、展示ブース内に実際に設置した各種センサーからの情報をBIMデータと統合し、リアルタイムに可視化するデモンストレーションを披露した。 - エレベーターを自らボタン操作して警備巡回するロボット「ugo」
大成は、ロボットベンチャーのMira Roboticsと共同で、搭載された2本のアームと昇降機能で、エレベーターを操作する警備アバターロボット「ugo」を開発した。 - ビルメンテで“設備の目視巡回をゼロ”にする?高砂熱学工業×AIベンチャー「LiLz Gauge」
高砂熱学工業は自社のリソースをスタートアップ企業に提供して、短期間での事業化を目指すプログラムを進めている。第1弾として、琉球大学構内に拠点を置くAIベンチャー企業LiLzと共同で、ビルメンテナンスでメーター機器の目視巡回をゼロにするIoT専用カメラとAIを組み合わせたクラウドサービスを開発した。 - 三菱地所がソフトバンクのAI清掃ロボット「Whiz」を100台導入、ビルメン業務の“働き方改革”に
三菱地所は、ソフトバンクロボティクスが開発したBrainOS搭載のバキューム清掃ロボット「Whiz(ウィズ)」を2019年4月より国内で初めて導入する。先立つこと1月17〜23日には実証実験を行い、省人化の効果や導入に向けた最適な利用箇所を検証する。AI清掃ロボットが実用化となれば、ビルメンテナンス業界が直面している人手不足の解決に期待がかかる。