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1回のフライトで50キロ飛べるドローン、数百haの測量が1回の飛行でJapan Drone2020

エアロセンスは、50キロの長距離飛行が行える垂直離着型の固定翼ドローン「AEROBO Wing(AS-VT01)」を開発した。AEROBO Wingであれば、県域をまたぐ広範囲なエリアの測量を少ない回数の飛行で完了できる。

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 エアロセンスは、建設分野のドローンが集結する国際展「Japan Drone2020|第5回−Expo for Commercial UAS Market −」(会期:2020年9月29〜30日、幕張メッセ)に出展し、2020年10月末に発売予定のドローン「AEROBO Wing(AS-VT01)」を訴求した。

高解像度画像と赤外線画像を取得可能

 AEROBO Wingは、マルチコプターモードを用いて、滑走路不要で離着陸が行え、固定翼モードを使用することで50キロの長距離フライトを実現した産業用ドローン。長距離飛行を実現しているため、10〜数百ヘクタールの広範囲なエリアを対象にした測量を1回のフライトで行え、送電線や道路の点検にも使える。飛行方法は、フライトプランをベースにした自動航行とマニュアル操作の2種。


「AEROBO Wing(AS-VT01)」

 また、自動飛行を円滑に進められるように、本体には、NVIDIA製組み込みスーパーコンピュータ「Jetson TX2」を搭載し、エアロセンス製フライトコントローラーと統合し、最適なシステムを構築している。フライトコントローラーとJetson TX2が統合しているため、ボタン1つで、あらかじめ作ったフライトプラン通りに、AEROBO Wingを自動航行させられる。


「AEROBO Wing(AS-VT01)」の飛行イメージ 出典:エアロセンス

 搭載されているカメラは、ソニー製検査用カメラ「UMC-R10C」とMicaSense製マルチスペクトルカメラ「MicaSence ALTUM」の2種類。UMC-R10Cは、レンズ交換式の大型レンズを用いて、毎秒1枚の高速撮影で、2000万画素の画像が取得できる。MicaSence ALTUMは、5つの高解像度マルチバンドセンサーに熱赤外線センサーを統合したマルチスペクトルカメラで、1回のフライトでマルチスペクトラル画像と熱赤外線画像を取得する。

 両カメラで得られた画像は、エアロセンスが運用するクラウド「エアロボクラウド」に残せ、解析も行える。エアロボクラウドは、ドローンを使用した測量や点検の業務をサポートするクラウドサービス。同サービスは、Webブラウザ上で、撮影データを基に点群や3Dメッシュを作成でき、基準点測量やフライトプランの構築にも応じている。飛行中にカメラで取得した映像の確認や空中での機体制御を実現するため、AEROBO WingにはLTE通信モジュールが取り付けられている。

 AEROBO Wingの重さはバッテリー込みで8.54キロ。最大離陸重量は9.54キロで、最大搭載可能重量は1キロ。最大使用可能時間は40分で、最大飛行距離は50キロ。最高速度は毎時100キロで、巡航速度は毎時75キロ。飛行可能風速は毎秒10メートル。センサーはGPSやIMU、カメラなどで、拡張端子はUSBやUART。

 AEROBO Wingの価格は550万円(税別)

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