大和ハウス工業が3階建て住宅「skye3」を発売、3階建て専用の新構法を採用:製品動向(2/2 ページ)
大和ハウス工業は、国内で3階建て戸建て住宅の需要が高まっていることを受けて、重量鉄骨ラーメン構造3階建て住宅商品「skye3」を開発した。
最高天井高は約6メートル
内外観のデザインは、吹き抜けや大開口、中庭の配置など多様なバリエーションを用意している。各部屋のデザインには,
大和ハウス工業の独自デザイン手法「Air GranLiving」を採用。Air GranLivingは、各階の天井高を標準の2メートル40センチに加え、2メートル72センチ、2メートル24センチの中から選べ、2フロアの天井高を2メートル72センチにして吹き抜けを設けた場合、天井高を約6メートルにできる。
2メートル72センチの天井高を選択した場合は、天井まで達する「グランフルサッシ」や「グランフルドア」を採用するとともに、屋内外の段差をなくし、内外連続した床でバルコニーをつなげることで、室内空間をより広げられる。バルコニーの腰壁は、隣家や通行人からの視線をカットし、プライバシーを保つため、通常より高い約1.8メートルのハイウォールを設置。
skye3のモジュールは、大和ハウス工業の最小モジュール22.75センチに加えて、業界最小クラスのサイズ約11.5センチを追加することで、限られた敷地を最大限に活用する。変形した敷地に対しては、斜め45度の外壁や最小モジュールで対応することが可能になる。
斜線制限にも応じる屋根「2層葺(ふ)き下ろし」や「2方向葺(ふ)き下ろし」も用意している。加えて、1メートル82センチまで張り出し空間をつくれる「キャンチバルコニー」や「2方向キャンチルーム」も取り入れることで、外部を駐車スペースや庭として使える。施工方法は、建物が近接するような狭小地で、隣地境界線との距離が30センチでも工事が進められる「狭小無足場工法」を採用している。
外壁材には、軽量で高品質な「DXウォール」を標準採用しており、柄の深さ12ミリの深彫り外壁「ベルサイクス」も選べる。両外壁は、大和ハウス工業独自の外張り断熱通気外壁の高い断熱性により標準でZEH基準の断熱性能を備えている。
外壁目地には、2重防水構造と外壁を一体感のあるデザインにする高意匠高耐久シーリングを採用。光触媒による独自の外壁塗装「KIRARI+」を施すことで、高いデザイン性と耐久性を両立している。構造と防水の初期保証は30年で、有料メンテナンス工事の実施により60年まで保証を延長できる。
skye3の年間販売目標は350棟を掲げている。
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