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大和ハウス工業が3階建て住宅「skye3」を発売、3階建て専用の新構法を採用製品動向(1/2 ページ)

大和ハウス工業は、国内で3階建て戸建て住宅の需要が高まっていることを受けて、重量鉄骨ラーメン構造3階建て住宅商品「skye3」を開発した。

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 大和ハウス工業は2020年9月1日、沖縄県と一部地域を除く全国で、重量鉄骨ラーメン構造3階建て住宅商品「skye3」の販売を開始した。

柱の間隔は最大6メートル37センチまで拡大可能

 国土交通省の「建築着工統計調査報告書」によれば、国内の新設住宅着工戸数は、2008年度以降100万戸を下回る状態が続いており、2019年度は88万戸となった。また、野村総合研究所が2020年6月に発表した「2020〜2040年度の新設住宅着工戸数」によると、国内の新設住宅着工戸数は、2030年度には63万戸、2040年度には41万戸になることが予想されている。

 3階建て戸建て住宅市場を大和ハウス工業が調査したデータでは、3階建て戸建て住宅の新設住宅着工戸数は、2017年度は9845戸、2018年度は1万245戸、2019年度は1万302戸と年々増加している。3階建て戸建住宅着工戸数が多いエリアは、狭小地が多い首都圏や近畿地方、東海地方の都市部と中心市街地となっている。

 さらに、3階建て戸建て住宅に入居中の社員116人に実施したアンケートで、3階建て戸建住宅にこだわるポイントが、「部屋の広さや間取り」「採光や日当たり」「デザイン」だと判明した。3階建て戸建住宅を選んだ理由としては、「狭小地だから」「床面積を確保したいから」という意見があった。

 そこで大和ハウス工業は、社員アンケートの結果を踏まえて、「より広い空間」「より明るく」「デザイン性」をテーマに、顧客の多様なニーズに応えられる自由設計の3階建て住宅skye3を開発した。


「skye3」の外観出典:大和ハウス工業

新「DRF構法」 出典:大和ハウス工業

 skye3は、2015年10月に発売した3、4、5階建て戸建て住宅商品「skye」向けに開発した「DRF構法」を3階建て専用に最適化した新構法を採用している。

 新構法は、柱と梁(はり)の接合部分を鋼板で補強し、特殊高力ボルトで接合することで、強固でシンプルな構造躯体を構築する。柱の間隔は最大6メートル37センチまで広げられるため、大開口や大空間、2台並列駐車の提案を可能とし、プラン自由度を高めるとともに、設計や生産、施工の効率アップを実現している。

 建物には、地震時の揺れを軽減するために、「Σ形制震パネル」を搭載。Σ形制震パネルには、戸建住宅「xevoΣ」で実績がある「Σ形デバイス」を採用している。地震時には、Σ形デバイスがしなやかに変形することで、地震エネルギーを効果的に吸収する。地震時の建物への影響は、一般的に1階と2階が大きくなるため、Σ形制震パネルを1階と2階に配置することで、構造体の損傷を低減している。


Σ形制震パネルの全景 出典:大和ハウス工業

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